試験の名称 |
切除不能の局所再発又は転移性トリプルネガティブ乳癌の化学療法未治療患者を対象としたMK-3475及び化学療法併用投与とプラセボ及び化学療法併用投与を比較する二重盲検、無作為化、第III相試験(KEYNOTE-355) |
試験の概要 |
本治験は2つのパートからなる
パート1:局所再発又は転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)の化学療法未治療患者にMK-3475と3種の化学療法の中の1つを併用投与した際の安全性を評価する
パート2:局所再発又は転移性TNBCの化学療法未治療患者にMK-3475と化学療法を併用した際の安全性、有効性をプラセボと化学療法併用群と比較し評価する
主要仮説:MK-3475と化学療法の併用はプラセボと化学療法併用群と比較して、全被験者集団とPD-L1陽性患者のPFSとOSを延長する |
疾患名 |
トリプルネガティブ乳癌 |
試験薬剤名 |
MK-3475 |
用法・用量 |
MK-3475:200mg 静脈内投与、3週間間隔、nab-パクリタキセル:100mg/m2静脈内投与、28日サイクルの1、8及び15日目に投与 |
試験薬剤名 |
MK-3475 |
用法・用量 |
MK-3475:200mg 静脈内投与、3週間間隔、パクリタキセル:90mg/m2静脈内投与、28日サイクルの1、8及び15日目に投与 |
試験薬剤名 |
MK-3475 |
用法・用量 |
MK-3475:200mg 静脈内投与、3週間間隔、ゲムシタビン/カルボプラチン:ゲムシタビン1000mg/m2+カルボプラチンAUC2を21日サイクルの1及び8日目に投与 |
対照薬剤名 |
プラセボ |
用法・用量 |
生理食塩水IV+化学療法 |
試験のフェーズ |
フェーズ3(第3相臨床試験) |
試験のデザイン |
無作為化、二重盲検試験 |
目標症例数 |
858 |
適格基準 |
- 化学療法の治療歴がない切除不能の局所再発TNBC患者、又は化学療法の治療歴がない転移性TNBC患者
- 中央検査機関でTNBCと確認された患者(TNBCの確認は、最新のASCO/CAPガイドラインの定義による)
- I~III期の乳癌に対する治療が完了している患者
- 該当する場合は、原発乳癌切除術日又は術後補助化学療法の最終投与日のうちいずれか遅い日から局所又は遠隔転移の最初の記録まで6ヶ月以上経過していること
- 術前/術後補助療法で全身治療を受けた患者の場合、アントラサイクリン系薬剤による術前/術後補助療法の前治療歴を有する患者
- 実施医療機関によるRECIST1.1の評価に基づき、測定可能病変を有する患者
- 切除不能の局所再発又は転移病変から直近又は新たに採取したコア又は切開生検検体を、中央検査機関によるTNBC及びPDL-1発現の確認のために提出可能な患者(生検困難及び/又は安全性上の問題がある場合は除く)
- 治験薬投与開始前10日以内の評価でECOG PSが0又は1の患者
無作為化から12週間以上の生存が見込まれる患者
- 治験薬投与開始前10日以内に適切な臓器機能が保持された患者
- 妊娠可能な女性の場合:治験期間中から治験薬最終投与後120日(又は実施医療機関の規定に応じてより長く)までの間、適切な避妊法を使用することに同意する患者
- 妊娠させる可能性がある男性の場合:治験期間中から治験薬最終投与後120日(又は実施医療機関の規定に応じてより長く)までの間、適切な避妊法を使用することに同意する患者
- 年齢:18歳以上
- 性別:両方
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除外基準 |
- 無作為化前4週間以内に他の治験に参加し治験薬又は医療機器を用いた、又は現在用いている患者
- 前治療による毒性から回復(Grade1以下又はベースラインまで)していない患者
- Grade2以上のニューロパチーを有する患者
- 活動性の自己免疫疾患で、過去2年以内に全身性の治療を必要とした患者(疾患修飾薬、コルチコステロイド又は免疫抑制剤等の使用等)
- 免疫不全状態と診断された患者、又は無作為化前7日以内に全身ステロイド療法や他の免疫抑制剤による治療を受けた患者
- 過去5年以内に、進行した又は治療が必要であった他の悪性腫瘍を有する患者。ただし、皮膚の基底細胞癌、根治的治療を受けた皮膚の扁平上皮癌、又は子宮頸部上皮内癌の場合は除く
- 活動性の中枢神経系(CNS)への転移又は癌性髄膜炎を有する患者(脳転移の治療を受けた患者は、脳転移が安定していること及び脳転移の治療ために化学療法を受けていないことが確認できれば組み入れ可能)
- 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、もしくはステロイド投与が必要な(非感染性の)間質性肺疾患/肺臓炎の既往を有する患者。なお、間質性肺疾患/肺臓炎には放射線肺臓炎も含む
- 間質性肺疾患の既往又は活動性の徴候を有する患者
- 活動性の結核の既往を有する患者
- 全身性の治療を必要とする活動性の感染症を有する患者
- 無作為化前6ヵ月以内にNYHA分類クラスII~IVのうっ血性心不全又は心筋梗塞の既往を有する患者
- 治験の実施に影響を与える可能性があると判断された精神疾患又は物質乱用障害を有する患者
- 妊娠中又は授乳中、若しくはスクリーニング時から治験薬最終投与後120日間(又は実施医療機関の規定に応じてより長く)に妊娠を希望する女性患者又はパートナーの妊娠を希望する男性患者
- 抗PD-1、抗PD-L1、抗PD-L2の薬剤又は他のT細胞補助刺激受容体(例:CTLA-4、OX-40、CD37)を標的とした薬剤の治療歴を有する患者、又は過去にMK-3475の臨床試験に参加した患者
- HIVの既往を有する患者(HIV1/2抗体陽性)
- 活動性のB型肝炎又はC型肝炎を有する患者
- 無作為化前30日以内に生ワクチンの投与を受けた患者
- MK-3475及びその成分のいずれか、及び/又は、本治験で投与する化学療法(nab-パクリタキセル、パクリタキセル又はゲムシタビン/カルボプラチン)及びその成分のいずれかに対して過敏症又はアレルギーの既往を有する患者
- 無作為割付前7日以内に中止した場合を除き、本治験で投与する化学療法薬の各添付文書に記載されている併用禁止薬剤の投与を受けている患者
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主要な評価項目 |
パート1:有害事象が発生した患者の割合 |
主要な評価方法 |
治験開始から44か月までの有害事象を調査する |
主要な評価項目 |
パート1:有害事象のために治験薬投与を中止した患者の割合 |
主要な評価方法 |
治験開始から41か月までの有害事象による治験薬投与中止を調査する |
主要な評価項目 |
パート2:全患者集団及びPD-L1陽性患者の無増悪生存期間(PFS) |
主要な評価方法 |
治験開始から41か月までの全患者集団及びPD-L1陽性患者のPFSを調査する |
主要な評価項目 |
パート2:全患者集団及びPD-L1陽性患者の全生存期間(OS) |
主要な評価方法 |
治験開始から41か月までの全患者集団及びPD-L1陽性患者のOSを調査する |
副次的な評価項目 |
パート2:全患者集団及びPD-L1陽性患者の奏効率(ORR) |
副次的な評価方法 |
治験開始から41ヶ月までの全患者集団及びPD-L1陽性患者のORRを調査する |
副次的な評価項目 |
パート2:全患者集団及びPD-L1陽性患者の奏功期間(DOR) |
副次的な評価方法 |
治験開始から41ヶ月までの全患者集団及びPD-L1陽性患者のDORを調査する |
副次的な評価項目 |
パート2:全患者集団及びPD-L1陽性患者の病勢コントロール(DCR) |
副次的な評価方法 |
治験開始から41ヶ月までの全患者集団及びPD-L1陽性患者のDCRを調査する |
副次的な評価項目 |
パート2:有害事象が発生した患者の割合 |
副次的な評価方法 |
治験開始から44ヶ月までの有害事象を調査する |
副次的な評価項目 |
パート2:有害事象のために治験薬投与を中止した患者の割合 |
副次的な評価方法 |
治験開始から41ヶ月までの有害事象による治験薬投与中止を調査する |
予定試験期間 |
2016年7月1日~2019年12月1日 |