治療歴のない局所進行性の非転移性のトリプルネガティブ乳がんに対するペムブロリズマブの治験

治験の募集状況は、「jRCT 臨床研究等提出・公開システム外部リンク」ページでご確認ください。

上記ページにアクセスし、条件欄から「研究の名称」を選択、このページの「試験概要詳細」の「試験の名称」をコピーして、キーワード欄に貼り付け、検索してください。

治験名

MK-3475-522/KEYNOTE-522

トリプルネガティブ乳がんを対象とした術前補助療法としてペムブロリズマブおよび化学療法併用投与とプラセボおよび化学療法併用投与の比較並びに術後補助療法としペムブロリズマブの単独投与とプラセボの単独投与を比較する二重盲検、無作為化、第3相試験

治験概要:

治療歴のない局所進行性の非転移性のトリプルネガティブ乳がんに対する治験。T1c(N1~N2)、T2(N0~N2)、T3(N0~N2)、T4a-d(N0~N2)の患者さんが対象です。 ペムブロリズマブ+化学療法とプラセボ+化学療法を比較して、病理学的完全寛解率、無イベント生存率、全生存期間、安全性、忍容性などで評価する臨床試験です。 登録予定数は、1150人。 フェーズは、3相臨床試験。 試験デザインは、無作為二重盲検試験。 試験群:ペムブロリズマブ+化学療法(カルボプラチン、パクリタキセル、ドキソルビシンまたはエピルビシン、シクロホスファミド) 対照群:プラセボ+化学療法(カルボプラチン、パクリタキセル、ドキソルビシンまたはエピルビシン、シクロホスファミド) 病理学的完全寛解率、無イベント生存率、全生存期間、安全性、忍容性などで評価します。

疾患解説:乳がん

国立がん研究センターのがん統計によると、2014年に乳がんと診断された女性は78529人です。日本人女性の12人に1人がかかるといわれ、女性のがん死亡予測数では5位と罹患数に比べると死亡数は少なくなっています。40代から徐々に増加し50代でいったん減少しますが、60代から70代にかけ増加していき、その後は減少していきます。35歳未満の乳がんは、若年性乳がんといわれ、全体でみると2.7%と少数です。 早期の乳がんでは自覚症状がすくなく、症状の進行とともに症状が現れます。自覚症状の1つが、乳房のしこりで、特徴は、硬かったり動かないことです。そのほかの症状としては、乳頭や乳輪の湿疹やただれ、乳頭からの血が混じった分泌物、えくぼのような乳房のへこみ、皮膚の赤身や腫れ、熱っぽさ、腋の下の腫れやしこり、痛みなどがあります。 乳房は、母乳をつくる小葉と母乳を乳頭まで運ぶ乳管でできていますが、約95%の乳がんは乳管の上皮細胞にできる乳管がんです。 乳がんの診断は、がんの進行度合いで分類するステージ分類とがんの性質で分類するサブタイプ分類で総合的に行われます。ステージ分類は、がんの大きさ、リンパ節への転移、遠隔臓器への転移によって、0期、Ⅰ期、Ⅱ期(ⅡA、ⅡB)、Ⅲ期(ⅢA、ⅢB、ⅢC)、Ⅳ期に分類されます。 サブタイプ分類は、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PgR)、HER2、Ki67の4つの要素で分類されます。ERとPgRは女性ホルモンで、この女性ホルモンに対して陽性の場合、ホルモンの刺激によってがんが増殖する性質があり、陰性の場合はホルモンには反応しません。 HER2は、がん細胞に発現しているたんぱく質で、陽性だとこの受容体に反応してがんが増殖します。 Ki67は、がんが増えようとする力の程度を示す指標で、高いほどがん細胞の増殖活性が高くなります。この4つの要素によって、5つのタイプに分類され、タイプによって薬物療法の種類が異なります。 乳がんや卵巣がんの中には、BRCA1、BRCA2の遺伝子の異常が原因で発生するものがあり、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)と呼ばれています。この遺伝子に異常があっても、必ず乳がんや卵巣がんになるわけではありませんが、発症するリスクが高くなります。

サブタイプ分類

サブタイプ分類 ホルモン受容体 HER2 Ki67
ER PgR
ルミナルA型 陽性 陽性 陰性
ルミナルB型 (HER2陰性) 陽性または陰性 弱陽性または陰性 陰性
ルミナルB型 (HER2陽性) 陽性 陽性または陰性 陽性 低~高
HER2型 陰性 陰性 陽性
トリプルネガティブ 陰性 陰性 陰性

治験薬:ペムブロリズマブ

ペムブロリズマブは、抗PD-1抗体という免疫チェックポイント阻害剤の1つです。 免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。 がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。

治験薬:カルボプラチン

カルボプラチンは、細胞増殖に必要なDNAと結合して、DNAの複製を阻害したり、がん細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導することで抗腫瘍効果を発揮する抗がん薬です。 薬の構造中に白金(プラチナ)があるため、白金製剤やプラチナ製剤とよばれることもあります。カルボプラチンは、シスプラチンの構造を変えることで吐き気や腎臓への障害、神経障害が軽減された第2世代の白金製剤です。

治験薬:パクリタキセル

パクリタキセルは、イチイ科の植物の成分から開発されたタキサン系と呼ばれる微小管阻害薬です。 細胞が増殖するために細胞分裂を行うときに、微小管という物質がばらばらになる必要があります。パクリタキセルは、この微小管がばらばらにならないように安定化させ過剰に形成を起こすことで、細胞分裂を阻害して抗腫瘍効果を発揮する殺細胞性の抗がん薬です。

治験薬:ドキソルビシン

ドキソルビシンは、細胞内のDNAに結合することでDNAやRNAの合成を阻害するアントラサイクリン系の殺細胞性抗がん薬です。 アントラサイクリン系抗がん薬は、DNA鎖を延長させる酵素の阻害、DNA鎖の切断作用により、DNAやRNAの合成を阻害することで、抗腫瘍効果を発揮します。

治験薬:エピルビシン

エピルビシンは、細胞内のDNAに結合することでDNAやRNAの合成を阻害するアントラサイクリン系の殺細胞性抗がん薬です。 アントラサイクリン系抗がん薬は、DNA鎖を延長させる酵素の阻害、DNA鎖の切断作用により、DNAやRNAの合成を阻害することで、抗腫瘍効果を発揮します。 エピルビシンは、ドキソルビシンに比べ、心毒性の軽減されるように作られています。 〇

治験薬:シクロホスファミド

シクロホスファミドは、DNAに結合しDNAの複製を阻害するアルキル化剤の1つです。 アルキル基という原子が、DNAと結合した状態で細胞分裂や増殖を行うとDNAが破壊され細胞死が起こります。この作用により、抗腫瘍効果を発揮します。

主な治験参加条件

対象となる人
  • 新規にトリプルネガティブ乳がんと確認された患者
  • 治療歴がない局所進行の非転移性のトリプルネガティブ乳がんで、放射線評価および/または臨床評価に基づき治験担当医師が評価した以下の原発腫瘍(T)および局所リンパ節(N)のステージ分類を満たす患者: – T1c、N1~N2 – T2、N0~N2 – T3、N0~N2 – T4a-d、N0~N2
  • 原発腫瘍から2つ以上の別個の腫瘍組織からなるコア針生検検体を中央検査機関に提出可能な患者
  • 全身状態(Performance Status:PS)が0または1の患者
  • 適切な臓器機能が保持された患者
  • 妊娠可能な女性患者または妊娠させる可能性のある男性患者の場合:シクロホスファミドの投与を受けた場合は治験薬最終投与後12か月までの間、適切な避妊方法を使用することに同意する患者
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:両方
対象とならない人
  • 過去5年以内に浸潤性の悪性腫瘍の既往がある患者。ただし、適切な治療を受けた皮膚の基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、または子宮頚部上皮内がんは除く
  • 過去12か月以内に、化学療法、分子標的療法、放射線療法を受けた患者
  • 抗PD-1、抗PD-L1、抗PD-L2の薬剤または他のT細胞補助刺激受容体を標的とした薬剤の治療歴がある患者、または過去にペムブロリズマブの臨床試験に参加した患者
  • 治験薬初回投与4週間以内に他の治験に参加し、治験薬または医療機器を用いた、または現在用いている患者
  • 治験薬初回投与前30日以内に生ワクチンの投与を受けた患者
  • 活動性の自己免疫疾患で、過去2年以内に全身性の治療を必要とした患者
  • 免疫不全状態と診断された患者、または治験薬初回投与7日以内にプレドニゾロン換算で10mg/日を超える全身ステロイド療法や他の免疫抑制剤による治療を受けた患者
  • HIVの既往がある患者
  • 活動性のB型肝炎またはC型肝炎がある患者
  • 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、もしくはステロイド投与が必要な間質性肺疾患/肺臓炎の既往がある患者。なお、間質性肺疾患/肺臓炎には放射線肺臓炎も含む
  • 全身性の治療を必要とする活動性の感染症がある患者
  • 以下のような重大な心臓血管の疾患がある患者: 過去6か月以内に心筋梗塞、急性冠症候群、冠状動脈形成/ステント/バイパス術を受けた患者 CHF NYHA分類クラスII~IVのうっ血性心不全がある、またはCHF NYHA 分類クラス3または4のうっ血性心不全の既往をもつ患者 妊娠中または授乳中、もしくはスクリーニング時から治験薬最終投与後12か月間または6か月間に妊娠を希望する女性患者またはパートナーの妊娠を希望する男性患者
  • 治験薬またはその類似体に対する過敏症の既往がある患者
  • 活動性の結核感染の既往がある患者

パフォーマンスステータス(Performance Status:PS)

パフォーマンスステータス(Performance Status:PS)は、全身状態の指標で、患者さんの日常生活の制限の程度を示します。米国の腫瘍学の団体が決めたECOG、Karnofsky、WHOなどの基準があります。 ECOG パフォーマンスステータス  
PS 0 全く問題なく活動できる 発病前と同じ日常生活が制限なく行える
PS 1 肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる 例:軽い家事、事務作業
PS 2 歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない 日中の50%以上はベッド外で過ごす
PS 3 限られた自分の身の回りのことしかできない 日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
PS 4 全く動けない 自分の身の回りのことは全くできない 完全にベッドか椅子で過ごす

出典:Common Toxicity Criteria Version2.0 Publish Date April 30, 1999 (JCOGホームページより引用)

Karnofsky パフォーマンスステータス  
スコア 患者の状態
正常の活動が可能。特別な看護が必要ない 100 正常。疾患に対する患者の訴えがない。臨床症状なし
90 軽い臨床症状はあるが、正常活動可能
80 かなり臨床症状あるが、努力して正常の活動可能
労働することは不可能。自宅で生活できて、看護はほとんど個人的な要求によるものである。様々な程度の介助を必要とする 70 自分自身の世話はできるが、正常の活動・労働することは不可能
60 自分に必要なことはできるが、ときどき介助が必要
50 病状を考慮した看護および定期的な医療行為が必要
身の回りのことを自分できない。施設あるいは病院の看護と同等の看護を必要とする。疾患が急速に進行している可能性がある 40 動けず、適切な医療および看護が必要
30 全く動けず、入院が必要だが死はさしせまっていない
20 非常に重症、入院が必要で精力的な治療が必要
10 死期が切迫している
0
WHO パフォーマンスステータス  
スコア 患者の状態
0 全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活が制限無く行える
1 肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。たとえば、軽い家事、事務など
2 歩行可能で、自分の身の回りのことはすべて可能だが、作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす
3 限られた身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
4 全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベッドか椅子で過ごす
5 死亡

出典:国立がん研究センター東病院「患者さん向け治験情報」より

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。 治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。治験実施にあたり、日本では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」という厳しいルールが定められています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。 治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。 がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと ※ここに掲載した情報は、jRCT 臨床研究等提出・公開システム に登録された情報を元にし、がんプラスが独自に記事としてまとめ、提供しています。
※QLife「がん治験情報サービス」でご案内している治験とは異なります。

試験概要詳細

試験の名称 トリプルネガティブ乳癌を対象とした術前補助療法としてMK-3475及び化学療法併用投与とプラセボ及び化学療法併用投与の比較並びに術後補助療法としてMK-3475の単独投与とプラセボの単独投与を比較する二重盲検、無作為化、第III相試験(MK-3475-522/KEYNOTE-522)
試験の概要 本治験はトリプルネガティブ乳癌患者を対象にMK-3475および化学療法を併用した際と、プラセボと化学療法を併用した際の有効性、安全性及び忍容性を比較検討する試験である
疾患名 トリプルネガティブ乳癌
試験薬剤名 MK-3475+化学療法(カルボプラチン、パクリタキセル、ドキソルビシン又はエピルビシン、シクロホスファミド)
用法・用量 MK-3475:(200mg、3週間間隔)術前補助療法期8コース、及び術後補助療法期9コース。化学療法:治療1[カルボプラチン((AUC 5、IV、Q3W又はAUC 1.5、IV、QW))+パクリタキセル(80 mg/m2、IV、QW):術前補助療法期 4コース]、+治療2[ドキソルビシン(60mg/m2、IV、Q3W)+シクロホスファミド(600mg/m2、IV、Q3W)又は エピルビシン(90mg/m2、IV、Q3W)+シクロホスファミド(600mg/m2、IV、Q3W):術前補助療法期 4コース]。増殖因子による支持療法:各コースの化学療法薬投与後、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与する。化学療法薬の投与24時間後から少なくとも最終投与から72時間後までの間、G-CSF 5μg/kg/日を皮下投与する。Q3Wの化学療法薬レジメンの場合は、各コースの化学療法薬の投与終了から24時間後にペグフィルグラスチム100μg/kg又は6mgの単回皮下投与も許容する
対照薬剤名 プラセボ+化学療法(カルボプラチン、パクリタキセル、ドキソルビシン又はエピルビシン、シクロホスファミド)
用法・用量 プラセボ:(3週間間隔)術前補助療法期8コース、及び術後補助療法期9コース。化学療法:治療1[カルボプラチン((AUC 5、IV、Q3W又はAUC 1.5、IV、QW))+パクリタキセル(80mg/m2、IV、QW):術前補助療法期 4コース]、+治療2[ドキソルビシン(60mg/m2、IV、Q3W)+シクロホスファミド(600mg/m2、IV、Q3W)又は エピルビシン(90mg/m2、IV、Q3W)+シクロホスファミド(600mg/m2、IV、Q3W):術前補助療法期 4コース]
試験のフェーズ フェーズ3(第3相臨床試験)
試験のデザイン 無作為二重盲検試験
目標症例数 1150
適格基準
  • 新規にTNBCと確認された患者(TNBCの確認は、最新のASCO/CAP ガイドラインの定義による)
  • 治療歴がない局所進行の非転移性(M0)のTNBCで、放射線評価及び/又は臨床評価に基づき治験担当医師が評価した以下の原発腫瘍(T)および局所リンパ節(N)のステージ分類 (最新のAJCC Staging Criteria for Breast Cancer)を満たす患者: – T1c、N1~N2 – T2、N0~N2 – T3、N0~N2 – T4a-d、N0~N2
  • スクリーニング時に原発腫瘍から2つ以上の別個の腫瘍組織からなるコア針生検検体を中央検査機関に提出可能な患者
  • 治験薬投与開始前10日以内に評価されたEastern Cooperative Oncology Group (ECOG)によるperformance statusが0または1の患者
  • 適切な臓器機能が保持された患者
  • 妊娠可能な女性患者又は妊娠させる可能性のある男性患者の場合:シクロホスファミドの投与を受けた場合は治験薬最終投与後12ヵ月(シクロホスファミドの投与を受けなかった患者では治験薬最終投与後6ヵ月)までの間、適切な避妊方法を使用することに同意する患者
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:両方
除外基準
  • 同意取得時から過去5年以内に浸潤性の悪性腫瘍の既往がある患者。ただし、適切な治療を受けた皮膚の基底細胞癌、皮膚の扁平上皮癌、又は子宮頚部上皮内癌は除く
  • 過去12ヵ月以内に、化学療法、分子標的療法、放射線療法を受けた患者
  • 抗PD-1、抗PD-L1、抗PD-L2の薬剤又は他のT 細胞補助刺激受容体(例:CTLA-4、OX-40、CD137)を標的とした薬剤の治療歴を有する患者、又は過去にMK-3475の臨床試験に参加した患者
  • 治験薬初回投与4週間以内に他の治験に参加し、治験薬又は医療機器を用いた、又は現在用いている患者
  • 治験薬初回投与前30日以内に生ワクチンの投与を受けた患者
  • 活動性の自己免疫疾患で、過去2年以内に全身性の治療を必要とした患者(疾患修飾薬、コルチコステロイド又は免疫抑制剤等の使用) 免疫不全状態と診断された患者、又は治験薬初回投与7日以内にプレドニゾロン換算で10mg/日を超える全身ステロイド療法や他の免疫抑制剤による治療を受けた患者
  • HIVの既往を有する患者
  • 活動性のB型肝炎(HBs抗原反応等)又はC 型肝炎(HCV-RNA 定性陽性等)を有する患者
  • 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、若しくはステロイド投与が必要な(非感染性の)間質性肺疾患/肺臓炎の既往を有する患者。なお、間質性肺疾患/肺臓炎には放射線肺臓炎も含む
  • 全身性の治療を必要とする活動性の感染症を有する患者
  • 以下のような重大な心臓血管の疾患を有する患者: 過去6ヵ月以内に心筋梗塞、急性冠症候群、冠状動脈形成/ステント/バイパス術を受けた患者 Congestive heart failure(CHF)New York Heart Association(NYHA)分類クラスII~IVのうっ血性心不全を有する、又はCHF NYHA 分類クラスIII又はIVのうっ血性心不全の既往をもつ患者 妊娠中又は授乳中、若しくはスクリーニング時から治験薬最終投与後12ヵ月間(シクロホスファミドを投与された場合)又は6ヵ月間(シクロホスファミドを投与されなかった場合)に妊娠を希望する女性患者又はパートナーの妊娠を希望する男性患者
  • 治験薬又はその類似体に対する過敏症の既往を有する患者
  • 活動性の結核感染の既往を有する患者
主要な評価項目 pCR率
主要な評価方法 局所進行TNBC患者を対象に、根治手術の際に実施医療機関の病理医が評価したpCR率[ypT0/Tis ypN0(乳房又はリンパ節の浸潤がん消失、非浸潤がん癌の乳房内残存はを許容)]を比較する。[最大約27~30週]
主要な評価項目 無イベント生存率(EFS)
主要な評価方法 局所進行TNBC患者を対象に、治験担当医師が評価した無イベント生存率(EFS)を比較する。[最大約8年]
副次的な評価項目 全生存期間(OS)
副次的な評価方法 局所進行TNBC患者を対象に、OSを比較する。[最大約8年]
副次的な評価項目 局所進行TNBC患者及びProgrammed death – ligand 1(PD-L1)陽性患者対象のpCR率
副次的な評価方法 局所進行TNBC患者及びProgrammed death – ligand 1(PD-L1)陽性患者を対象に、根治手術の際に治験実施医療機関の病理医が評価したpCR率[ypT0 ypN0(乳房及びリンパ節の浸潤がん/非浸潤がんの消失)]を比較する。[最大約27~30週]
副次的な評価項目 PD-L1陽性患者対象のpCR率
副次的な評価方法 PD-L1陽性患者を対象に、根治手術の際に治験担当医師が評価したpCR率[ypT0/Tis ypN0(乳房及びリンパ節の浸潤がん消失、非浸潤がんの乳房内残存は許容)]を比較する。[最大約27~30週]
副次的な評価項目 PD-L1陽性患者対象のEFS
副次的な評価方法 PD-L1陽性患者を対象に、治験担当医師が評価したEFSを比較する。[最大約8年]
副次的な評価項目 局所進行TNBC患者及びPD-L1陽性患者対象のpCR率
副次的な評価方法 局所進行TNBC患者及びPD-L1陽性患者を対象に、根治手術の際に治験実施医療機関の病理医が評価したpCR率[ypT0/Tis(非浸潤性乳管癌やリンパ節転移の存在を問わない乳房の浸潤がん消失)]を比較する。[最大約27~30週]
副次的な評価項目 PD-L1陽性患者対象のOS
副次的な評価方法 PD-L1陽性患者を対象に、OSを比較する。[最大約8年]
副次的な評価項目 局所進行TNBC患者対象の安全性及び忍容性
副次的な評価方法 局所進行TNBC患者を対象に、術前及び術後補助療法期間中、MK-3475を術前補助化学療法と併用した際、及び術後補助療法としてMK-3475を単独で投与した際の安全性及び忍容性を評価する。[最大約57週]
副次的な評価項目 局所進行TNBC患者及びPD-L1陽性患者対象のQOL評価
副次的な評価方法 局所進行TNBC患者及びPD-L1陽性患者を対象に、術前及び術後補助療法期間中、EORTC QLQ-C30、QLQ-BR23を使用した健康関連QOL評価のベースラインからの変化量を比較する。[最大約27~30週]
予定試験期間 2017年3月1日~2025年3月1日

出典:医薬品情報データベースiyakuSearchより