ステージ3~4または再発子宮体がんに対するレンバチニブ+ペムブロリズマブの治験

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治験名

LEAP-001

進行または再発の子宮体がん患者を対象としたペムブロリズマブ(MK-3475)とレンバチニブ(E7080/MK-7902)の併用療法と化学療法を比較する第3相無作為化多施設共同非盲検試験

治験概要:

ステージ3~4の子宮体がんに対する治験。進行または再発の患者さんが対象です。
レンバチニブ+ペムブロリズマブとパクリタキセル+カルボプラチンを比較して、有効性と安全性で評価する臨床試験です。
登録予定数は、720人。
フェーズは、第3相臨床試験。
試験デザインは、無作為割付、並行群間、多施設共同、非盲検。
試験群:レンバチニブ+ペムブロリズマブ
対照群:パクリタキセル+カルボプラチン
無増悪生存期間、全生存期間、客観的奏効率、有害事象、重篤な有害事象、免疫関連有害事象、AEによる治験薬の投与中止などで評価します。

疾患解説:子宮体がん

国立がん研究センターのがん統計によると2017年に子宮体がんに罹患した人は、2526人です。40代後半から徐々に増えはじめ、70歳前後がピークで、閉経後お女性に多いのが特徴です。
子宮にできるがんには、子宮頸がんと子宮体がんがあります。子宮頸部は子宮の入り口部分で、子宮体部はその奥の部分です。子宮体がんは、主に子宮体部の内側を覆っている子宮内膜から発生します。
子宮体がんは、女性ホルモンが関与するタイプと関与しないタイプがあり、閉経後に発症する子宮体がんの多くは、女性ホルモンが関与しないタイプです。
主な症状は、不正性器出血です。特に閉経後に少量ずつ長く続く取穴は注意が必要です。
子宮体がんの進行期分類は、「手術進行期分類」といって、手術を行った後に摘出した検体の病理検査を行った上で、最終的な治療方針が決定されます。がんが子宮体部にとどまっているものがI期です。がんが子宮体部にとどまらず、子宮頸部にまで広がった場合がII期となります。III期は、がんが子宮外に出ているが骨盤内にあるもの、または骨盤リンパ節あるいは傍大動脈リンパ節に転移があるものです。IV期は、がんが骨盤の外に広がるか膀胱や直腸に浸潤するもの、または肺や肝臓などの遠隔臓器に転移があるものです。

治験薬:ペムブロリズマブ

ペムブロリズマブは、抗PD-1抗体という免疫チェックポイント阻害剤の1つです。
免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。
がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。

治験薬:レンバチニブ

レンバチニブは、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体と繊維芽細胞増殖因子(FGF)受容体、Transfectionがん原遺伝子(RET)を阻害する分子標的薬です。
VEGF受容体1~3を阻害することで、血管新生を抑制し抗腫瘍効果を発揮します。また、ほかの血管新生阻害薬では標的とならなかった、FGF受容体も阻害するため、より強力に血管新生を抑制します。

対照薬:パクリタキセル

パクリタキセルは、イチイ科の植物の成分から開発されたタキサン系と呼ばれる微小管阻害薬です。
細胞が増殖するために細胞分裂を行うときに、微小管という物質がばらばらになる必要があります。パクリタキセルは、この微小管がばらばらにならないように安定化させ過剰に形成を起こすことで、細胞分裂を阻害して抗腫瘍効果を発揮する殺細胞性の抗がん薬です。

対照薬:カルボプラチン

カルボプラチンは、細胞増殖に必要なDNAと結合して、DNAの複製を阻害したり、がん細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導することで抗腫瘍効果を発揮する抗がん薬です。
薬の構造中に白金(プラチナ)があるため、白金製剤やプラチナ製剤とよばれることもあります。カルボプラチンは、シスプラチンの構造を変えることで吐き気や腎臓への障害、神経障害が軽減された第2世代の白金製剤です。

主な治験参加条件

対象となる人
  • ステージ3期、4期または再発の子宮体がん患者であり、測定可能病変または測定不能病変がある患者
  • 前治療に関する規定:
    化学療法の前治療は、放射線と同時併用された場合のみ許容される
    放射線療法を受けていてもよい
    子宮体がん治療としてホルモン療法を受けた場合は、無作為割付けの1週前までに投与を中止すること
  • MMRステータスを決定するために、放射線照射を受けていない腫瘍病変から採取した保存検体もしくは新たに採取したコアまたは切除生検検体の提出が可能な患者
  • 全身状態(Performance Status:PS)が0または1の患者
  • 妊娠しておらず、授乳中でなく、かつ以下の条件のいずれかを満たす女性患者:
    a.妊娠可能な女性に該当しない
    b.妊娠可能な女性であるが、投与期間中およびペムブロリズマブまたはレンバチニブの最終投与後少なくとも120日間および化学療法の最終投与後180日間、治験実施計画書に詳述する避妊法を使用することに同意した女性患者
  • 高血圧治療薬の使用有無を問わず、血圧が適切にコントロールされている患者
  • 適切な臓器機能がある患者。スクリーニング期の臨床検査項目はすべて治験薬初回投与前7日以内に実施する
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:女性
対象とならない人
  • がん肉腫、子宮平滑筋肉腫、他の高悪性度の肉腫および子宮内膜間質肉腫
  • 中枢神経系への転移がある患者は、局所療法を完了し、少なくとも本治験の治療開始前4週間に中枢神経系転移に対するコルチコステロイドの使用を中止している場合は適格となる。中枢神経系転移の徴候または症状はいずれも、少なくとも治験薬の投与開始前4週間は安定していなければならない
  • 過去3年以内に進行性または治療を要した他の悪性腫瘍がある患者
  • 消化管吸収不良、消化管吻合またはレンバチニブの吸収に影響を与える可能性があるその他の身体的状態がある患者
  • グレード3以上の消化管または非消化管の瘻孔がある患者
  • 主要血管への腫瘍の侵入/浸潤が画像上明らかな患者
  • 無作為割付け前2週間以内に臨床的に重大な喀血または腫瘍出血を有した患者
  • 治験薬初回投与前12か月以内に重大な心血管系の機能不全がある患者
  • 全身性の治療を必要とする活動性の感染症がある患者
  • 無作為割付け前に大手術による毒性および/または合併症から十分に回復していない患者
  • HIV感染の既往がある患者
  • B型肝炎または活動性のC型肝炎がある患者
  • 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、もしくはステロイド投与が必要な間質性肺疾患/肺臓炎の既往がある患者
  • 治験担当医師の判断により、治験結果に影響を与える、患者の治験の完遂を妨げる、または、患者の治験の参加が患者の利益とならないと考えられるあらゆる疾患、治療歴または臨床検査値異常の既往または合併がある患者
  • 治験の実施に影響を与える可能性があると判断された精神疾患または薬物乱用障害がある患者
  • 免疫不全状態と診断された患者、または無作為割付け前7日以内に長期全身性ステロイド療法や他の免疫抑制療法による治療を受けた患者
  • 過去2年以内に全身性の治療を要した活動性の自己免疫疾患がある患者
    ただし、補充療法は、この全身性の治療とみなさず、使用可能である
  • 過去に子宮体がんに対する全身性の化学療法を受けた患者
    注:放射線と同時併用された化学療法は許容する
  • 無作為割付け前4週間以内に放射線療法を受けた患者
    放射線療法に関連したすべての毒性から回復しており、コルチコステロイド投与を必要とせず、放射線性肺臓炎の既往がないこと
    中枢神経系以外に対する緩和的放射線療法および膣内小線源治療の場合は、2週間のウォッシュアウト終了後の組入れが許容される
  • 無作為割付け前1週間以内に子宮体がんに対するホルモン療法を受けた患者
  • 過去にVEGFの血管新生を標的とした薬剤、抗PD-1、抗PD-L1または抗PD-L2の薬剤、もしくは刺激性または共抑制性T細胞受容体を標的とした薬剤の治療を受けた患者
  • 治験薬初回投与前30日以内に生ワクチンの接種を受けた患者
  • 治験薬への不耐容がある患者
  • 同種組織/臓器移植を受けた患者
  • 現在他の治験薬の治験に参加している、または無作為割付け前4週間以内に他の治験薬の治験に参加したもしくは治験用の医療機器を用いた患者
  • 尿試験紙検査で尿蛋白が2+以上を示した患者は、尿蛋白の定量的評価のために24時間の蓄尿を行う。24時間尿で1g以上の尿蛋白を示した患者は不適格とする
  • 480msを超えるQTc間隔の延長がある患者
  • マルチゲートスキャンまたは心エコーで測定した左室駆出率が治験実施医療機関の基準値を下回る患者

パフォーマンスステータス(Performance Status:PS)

パフォーマンスステータス(Performance Status:PS)は、全身状態の指標で、患者さんの日常生活の制限の程度を示します。米国の腫瘍学の団体が決めたECOG、Karnofsky、WHOなどの基準があります。

ECOG パフォーマンスステータス


PS 0全く問題なく活動できる 発病前と同じ日常生活が制限なく行える
PS 1肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる 例:軽い家事、事務作業
PS 2歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない 日中の50%以上はベッド外で過ごす
PS 3限られた自分の身の回りのことしかできない 日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
PS 4全く動けない 自分の身の回りのことは全くできない 完全にベッドか椅子で過ごす

出典:Common Toxicity Criteria Version2.0 Publish Date April 30, 1999 (JCOGホームページより引用)

Karnofsky パフォーマンスステータス


スコア患者の状態
正常の活動が可能。特別な看護が必要ない100正常。疾患に対する患者の訴えがない。臨床症状なし
90軽い臨床症状はあるが、正常活動可能
80かなり臨床症状あるが、努力して正常の活動可能
労働することは不可能。自宅で生活できて、看護はほとんど個人的な要求によるものである。様々な程度の介助を必要とする70自分自身の世話はできるが、正常の活動・労働することは不可能
60自分に必要なことはできるが、ときどき介助が必要
50病状を考慮した看護および定期的な医療行為が必要
身の回りのことを自分できない。施設あるいは病院の看護と同等の看護を必要とする。疾患が急速に進行している可能性がある40動けず、適切な医療および看護が必要
30全く動けず、入院が必要だが死はさしせまっていない
20非常に重症、入院が必要で精力的な治療が必要
10死期が切迫している
0

WHO パフォーマンスステータス


スコア患者の状態
0全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活が制限無く行える
1肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。たとえば、軽い家事、事務など
2歩行可能で、自分の身の回りのことはすべて可能だが、作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす
3限られた身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
4全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベッドか椅子で過ごす
5死亡

出典:国立がん研究センター東病院「患者さん向け治験情報」より

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。

治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。治験実施にあたり、日本では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」という厳しいルールが定められています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。

治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。
がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと

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※QLife「がん治験情報サービス」でご案内している治験とは異なります。

試験概要詳細

試験の名称進行又は再発の子宮体癌患者を対象としたペムブロリズマブ(MK-3475)とレンバチニブ(E7080/MK-7902)の併用療法と化学療法を比較する第III相無作為化多施設共同非盲検試験(LEAP-001)
試験の概要本試験の目的はIII期、IV期又は再発の子宮体癌患者を対象として、ペムブロリズマブとレンバチニブの併用療法と化学療法の有効性を比較する
主要仮説:RECIST1.1に基づきBICRにより評価されるPFSについて、ペムブロリズマブとレンバチニブの併用療法は化学療法に対して優越性を示す
仮説:OSについて、ペムブロリズマブとレンバチニブの併用療法は化学療法に対して優越性を示す
疾患名進行又は再発の子宮体癌
試験薬剤名レンバチニブ+ペムブロリズマブ
用法・用量レンバチニブ20mg経口投与QD+ペムブロリズマブ200mg静脈内投与Q3W
対照薬剤名パクリタキセル+カルボプラチン
用法・用量パクリタキセル175mg/m2静脈内投与Q3W+カルボプラチンAUC6静脈内投与Q3W
試験のフェーズフェーズ3/phase3
試験のデザイン無作為割付、並行群間、多施設共同、非盲検
目標症例数720
適格基準
  • 組織学的に確定診断されたIII期、IV期又は再発の子宮体癌患者であり、盲検下の中央画像判定機関(BICR)による評価で、RECIST1.1に基づく測定可能病変又は測定不能病変(画像上明らかなもの)を有する患者
  • 前治療に関する規定:
    化学療法の前治療は、放射線と同時併用された場合(低用量)のみ許容される
    放射線療法を受けていてもよい
    子宮体癌治療としてホルモン療法を受けた場合は、無作為割付けの1週前までに投与を中止すること
  • MMRステータスを決定するために、放射線照射を受けていない腫瘍病変から採取した保存検体若しくは新たに採取したコア又は切除生検検体の提出が可能な患者
  • 治験薬初回投与前7日以内のECOG PSが0又は1の患者
  • 妊娠しておらず、授乳中でなく、かつ以下の条件のいずれかを満たす女性患者:
    a.妊娠可能な女性に該当しない。又は
    b.妊娠可能な女性であるが、投与期間中及びペムブロリズマブ又はレンバチニブの最終投与後少なくとも120日間及び化学療法の最終投与後180日間、治験実施計画書に詳述する避妊法を使用することに同意した女性患者
  • 高血圧治療薬の使用有無を問わず、血圧が適切にコントロールされている患者(血圧が150/90mmHg以下であり、無作為割付け前1週以内に高血圧治療薬の変更がない)
  • 適切な臓器機能を有する患者。スクリーニング期の臨床検査項目はすべて治験薬初回投与前7日以内に実施する
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:女性
除外基準
  • 癌肉腫(悪性ミュラー管混合腫瘍)、子宮平滑筋肉腫、他の高悪性度の肉腫及び子宮内膜間質肉腫
  • 中枢神経系(CNS)への転移を有する患者は、局所療法[例:全脳照射療法(WBRT)、手術又は放射線手術]を完了し、少なくとも本治験の治療開始前4週間にCNS転移に対するコルチコステロイドの使用を中止している場合は適格となる。CNS転移の徴候(例:放射線学的兆候)又は症状はいずれも、少なくとも治験薬の投与開始前4週間は安定していなければならない
  • 過去3年以内に進行性又は治療を要した他の悪性腫瘍(子宮体癌を除く)を有する患者
  • 消化管吸収不良、消化管吻合又はレンバチニブの吸収に影響を与える可能性があるその他の身体的状態を有する患者
  • Grade3以上の消化管又は非消化管の瘻孔を有する患者
  • 主要血管への腫瘍の侵入/浸潤が画像上明らかな患者
  • 無作為割付け前2週間以内に臨床的に重大な喀血又は腫瘍出血を有した患者
  • 治験薬初回投与前12ヵ月以内に重大な心血管系の機能不全(NYHAClassIIを超えるうっ血性心不全、不安定狭心症、心筋梗塞又は脳血管障害発作、若しくは不安定な血行動態に伴う不整脈等の既往)を有する患者
  • 全身性の治療を必要とする活動性の感染症を有する患者
  • 無作為割付け前に大手術による毒性及び/又は合併症から十分に回復していない患者
  • HIV感染の既往を有する患者
  • B型肝炎(HBs抗原陽性)又は活動性のC型肝炎[HCVRNA(定性)陽性]を有する患者
  • 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、もしくはステロイド投与が必要な(非感染性の)間質性肺疾患/肺臓炎の既往を有する患者
  • 治験担当医師の判断により、治験結果に影響を与える、患者の治験の完遂を妨げる、又は、患者の治験の参加が患者の利益とならないと考えられるあらゆる疾患、治療歴又は臨床検査値異常の既往又は合併を有する患者
  • 治験の実施に影響を与える可能性があると判断された精神疾患又は薬物乱用障害を有する患者
  • 免疫不全状態と診断された患者、又は無作為割付け前7日以内に長期全身性ステロイド療法(プレドニゾロン換算で10mg/日超)や他の免疫抑制療法による治療を受けた患者
  • 過去2年以内に全身性の治療(疾患修飾薬、コルチコステロイド又は免疫抑制剤)を要した活動性の自己免疫疾患(乾癬を除く)を有する患者
    ただし、補充療法(チロキシン、インスリン、又は副腎不全若しくは下垂体不全に対する生理的用量のコルチコステロイド補充療法など)は、この全身性の治療とみなさず、使用可能である
  • 過去に子宮体癌に対する全身性の化学療法を受けた患者
    注:放射線と同時併用された化学療法(低用量)は許容する
  • 無作為割付け前4週間以内に放射線療法を受けた患者 放射線療法に関連したすべての毒性から回復しており、コルチコステロイド投与を必要とせず、放射線性肺臓炎の既往がないこと 中枢神経系以外に対する緩和的放射線療法及び膣内小線源治療の場合は、2週間のウォッシュアウト終了後の組入れが許容される
  • 無作為割付け前1週間以内に子宮体癌に対するホルモン療法を受けた患者
  • 過去にVEGFの血管新生を標的とした薬剤、抗PD-1、抗PD-L1又は抗PD-L2の薬剤、若しくは刺激性又は共抑制性T細胞受容体(CTLA-4、OX-40、CD137など)を標的とした薬剤の治療を受けた患者
  • 治験薬初回投与前30日以内に生ワクチンの接種を受けた患者
  • 治験薬(あるいはあらゆる添加物)への不耐容を有する患者
  • 同種組織/臓器移植を受けた患者
  • 現在他の治験薬の治験に参加している、又は無作為割付け前4週間以内に他の治験薬の治験に参加した若しくは治験用の医療機器を用いた患者
  • 尿試験紙検査で尿蛋白が2+以上を示した患者は、尿蛋白の定量的評価のために24時間の蓄尿を行う。24時間尿で1g以上の尿蛋白を示した患者は不適格とする
  • 480msを超えるQTc間隔(Fridericia補正)の延長を有する患者 2マルチゲートスキャン(MUGA)又は心エコーで測定した左室駆出率(LVEF)が治験実施医療機関の基準値を下回る患者
主要な評価項目有効性/efficacy
主要な評価方法固形がんの治療効果判定のためのガイドラインversion1.1[RECIST1.1、標的病変として最大10病変(1つの臓器につき最大5病変)まで評価できるように改編]に基づき盲検下の中央画像判定機関(BICR)により評価される無増悪生存期間(PFS)
全生存期間(OS)
副次的な評価項目安全性/safety
有効性/efficacy
副次的な評価方法 RECIST1.1に基づきBICRにより評価される客観的奏効率(ORR)
European Organization for the Research and Treatment of Cancer(EORTC)QLQ-C30のグローバルスコア
有害事象(AE)
重篤な有害事象(SAE)
免疫関連有害事象(irAE)
AEによる治験薬の投与中止
レンバチニブの経時的な血漿中濃度
レンバチニブのクリアランス及び濃度−時間曲線下面積(AUC)
予定試験期間2019年6月4日~2023年4月10日

出典:医薬品情報データベースiyakuSearchより