局所進行子宮頸がんに対するデュルバルマブの治験

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治験名

CALLA

局所進行子宮頸がん患者を対象とした、デュルバルマブと化学放射線療法の同時併用療法およびその後のデュルバルマブ単独投与の有効性並びに安全性を化学放射線療法と比較する第3相無作為化二重盲検国際多施設共同試験

治験概要:

ステージIB~2B期でリンパ節転移陽性または、3A~4Aでリンパ節転移の有無を問わない子宮頸がんに対する治験。化学療法または放射線療法の治療歴がない患者さんが対象です。
デュルバルマブとプラセボを比較して、有効性と安全性で評価する臨床試験です。
登録予定数は、72人。
フェーズは、第3相臨床試験。
試験デザインは、無作為化、並行群間、二重盲検。
試験群:デュルバルマブ
対照群:プラセボ
有効性、安全性で評価します。

疾患解説:子宮頸がん

国立がん研究センターのがん統計によると2014年に子宮頸がんに罹患した人は、11293人です。20代後半から増えはじめ40代前半でピークとなり、その後は減少傾向になります。
子宮頸がんは、子宮の入口の子宮頸部に発生するがんです。多くの子宮頸がんの発生にはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関わっているといわれ、子宮頸がんの患者さんの90%以上からHPVが検出されています。HPVの持続感染は、子宮頸がんやその前がん病変の発生に関係があると考えられています。
子宮頸がんの進行度は、ステージ1期~4期で分類され、さらにそれぞれのステージでA期、B期などに細分化されます。ステージは、がんの大きさ、広がり、子宮頸部周囲への浸潤、周辺や遠隔臓器への転移などで決められます。1期以前の子宮頸がんの前がん病変という段階は「子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)」と呼ばれ、CIN1(軽度)、CIN2(中等度)、CIN3(高度)に分けられています。
初期の子宮頸がんではほとんど症状がありません。進行してくると、月経中でないとき、性行為中の出血、普段と違うおりもの、月経量の増加や長引くなどの症状がでることがあります。

治験薬:デュルバルマブ

デュルバルマブは、抗PD-L1抗体という免疫チェックポイント阻害薬の1つです。
免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。
がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。

主な治験参加条件

対象となる人
  • 進行期分類IB2-IIB期でリンパ節転移陽性または進行期分類IIIA-IVA期でリンパ節転移の有無を問わない子宮頸部腺がんまたは子宮頸部扁平上皮がん
  • 子宮頸がんに対する化学療法または放射線療法の治療歴がない
  • 全身状態(performance status:PS)が0または1
  • 放射線照射を過去に受けていない病変が1つ以上
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:女性
対象とならない人
  • 子宮頸部小細胞がん(神経内分泌腫瘍)と診断された患者
  • 妊孕性を温存する治療レジメンが実施される予定の患者
  • 子宮全摘出手術を過去に受けた患者
  • 第1腰椎より頭側の身体領域または照射予定領域の外側にある15mm以上のリンパ節を含む、転移が確認された患者
  • 同種臓器移植歴がある患者
  • 現在または過去に、自己免疫疾患または炎症性疾患が確認された患者
  • コントロール不良の併発疾患がある患者
  • 別の原発性悪性腫瘍および活動性の原発性免疫不全症の既往がある患者

パフォーマンスステータス(Performance Status:PS)

パフォーマンスステータス(Performance Status:PS)は、全身状態の指標で、患者さんの日常生活の制限の程度を示します。米国の腫瘍学の団体が決めたECOG、Karnofsky、WHOなどの基準があります。

ECOG パフォーマンスステータス


PS 0全く問題なく活動できる 発病前と同じ日常生活が制限なく行える
PS 1肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる 例:軽い家事、事務作業
PS 2歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない 日中の50%以上はベッド外で過ごす
PS 3限られた自分の身の回りのことしかできない 日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
PS 4全く動けない 自分の身の回りのことは全くできない 完全にベッドか椅子で過ごす

出典:Common Toxicity Criteria Version2.0 Publish Date April 30, 1999 (JCOGホームページより引用)

Karnofsky パフォーマンスステータス


スコア患者の状態
正常の活動が可能。特別な看護が必要ない100正常。疾患に対する患者の訴えがない。臨床症状なし
90軽い臨床症状はあるが、正常活動可能
80かなり臨床症状あるが、努力して正常の活動可能
労働することは不可能。自宅で生活できて、看護はほとんど個人的な要求によるものである。様々な程度の介助を必要とする70自分自身の世話はできるが、正常の活動・労働することは不可能
60自分に必要なことはできるが、ときどき介助が必要
50病状を考慮した看護および定期的な医療行為が必要
身の回りのことを自分できない。施設あるいは病院の看護と同等の看護を必要とする。疾患が急速に進行している可能性がある40動けず、適切な医療および看護が必要
30全く動けず、入院が必要だが死はさしせまっていない
20非常に重症、入院が必要で精力的な治療が必要
10死期が切迫している
0

WHO パフォーマンスステータス


スコア患者の状態
0全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活が制限無く行える
1肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。たとえば、軽い家事、事務など
2歩行可能で、自分の身の回りのことはすべて可能だが、作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす
3限られた身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
4全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベッドか椅子で過ごす
5死亡

出典:国立がん研究センター東病院「患者さん向け治験情報」より

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。

治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。治験実施にあたり、日本では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」という厳しいルールが定められています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。

治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。
がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと

※ここに掲載した多くの情報は、JAPIC-CTIUMIN-CTRに登録された情報を元にし、一般の人でもわかりやすく解説しています。

試験概要詳細

試験の名称局所進行子宮頸癌患者を対象とした、デュルバルマブと化学放射線療法の同時併用療法及びその後のデュルバルマブ単独投与の有効性並びに安全性を化学放射線療法と比較する第3相無作為化二重盲検国際多施設共同試験
試験の概要局所進行子宮頸癌患者を対象に、デュルバルマブと化学放射線療法の有効性と安全性を化学放射線単独療法と比較する第3相無作為化二重盲検国際多施設共同試験である
疾患名局所進行子宮頸癌
試験薬剤名デュルバルマブ
用法・用量点滴静注
対照薬剤名プラセボ
用法・用量点滴静注
試験のフェーズフェーズ3/phase3
試験のデザイン無作為化、並行群間、二重盲検
目標症例数72
適格基準
  • 女性
  • 18歳以上
  • FIGO進行期分類IB2-IIB期でリンパ節転移陽性又はFIGO進行期分類IIIA-IVA期でリンパ節転移の有無を問わない子宮頸部腺癌又は子宮頸部扁平上皮癌
  • 子宮頸癌に対する化学療法又は放射線療法の治療歴がない
  • WHO/ECOG PSが0-1
  • ベースライン時にRECISTガイドライン第1.1版の標的病変として適格とされる、放射線照射を過去に受けていない病変を1つ以上有する
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:女性
除外基準
  • 組織検査で子宮頸部小細胞癌(神経内分泌腫瘍)と診断された患者
  • 妊孕性を温存する治療レジメンが実施される予定の患者
  • 子宮全摘出手術を過去に受けた患者
  • 第1腰椎より頭側の身体領域又は照射予定領域の外側にある15mm以上のリンパ節(短径)を含む、RECISTガイドライン第1.1版に基づく転移が確認された患者
  • 同種臓器移植歴がある患者
  • 現在又は過去に、自己免疫疾患又は炎症性疾患が確認された患者
  • コントロール不良の併発疾患がある患者
  • 別の原発性悪性腫瘍及び活動性の原発性免疫不全症の既往がある患者
主要な評価項目有効性/efficacy
主要な評価方法
副次的な評価項目安全性/safety
副次的な評価方法
予定試験期間2019年4月25日~2024年3月12日

出典:医薬品情報データベースiyakuSearchより