アベルマブ治験に参加した固形がん患者さんに対するアベルマブ追跡調査試験
治験の募集状況は、「医薬品情報データベース 臨床試験情報」ページでご確認ください。
治験名
複数のアベルマブ臨床試験の被験者を対象に長期データを収集する非盲検多施設共同追跡調査試験
治験概要:
アベルマブ投与を継続している固形がんに対する治験。現在アベルマブの親試験に参加しており、アベルマブによる治療を受けている、または治療後の長期生存追跡調査中である患者さんが対象です。 アベルマブの治験に参加した患者さんに、参加した治験と同一の用量とスケジュールで継続投与し、安全性、全生存期間、無増悪生存期間、奏功期間などで評価する追跡調査試験です。 登録予定数は、264人。 フェーズは、3相臨床試験。 試験デザインは、単独、非盲検。 試験群:参加したアベルマブ治験と同一用量スケジュールで継続投与 安全性、全生存期間、無増悪生存期間、奏功期間などで評価します。疾患解説:固形がん
がんは、発生した部位や臓器、組織などによって分類されます。血液をつくる骨髄やリンパ節などの造血器から発生するがんを血液がんといいます。それ以外のがんのほとんどは、固まりをつくりながら増殖や転移を起こします。血液がん以外のがんを、固形がんといいます。 固形がんには、上皮細胞から発生する上皮性がんと、骨や筋肉などの上皮以外の細胞から発生する非上皮性がんの2つに分類されます。前者の代表的ながんは、大腸がん、肺がん、乳がん、胃がんなどがあります。後者の代表には、骨肉腫、軟部肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、繊維肉腫、脂肪肉腫、血管肉腫などがあります。治験薬:アバルマブ
アバルマブは、抗PD-L1抗体という免疫チェックポイント阻害薬の1つです。 免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。 がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。
主な治験参加条件
対象となる人 |
---|
|
対象とならない人 |
|
治験情報に関する注意点
治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。 治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。治験実施にあたり、日本では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」という厳しいルールが定められています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。 治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。 がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと ※ここに掲載した多くの情報は、JAPIC-CTIやUMIN-CTRに登録された情報を元にし、一般の人でもわかりやすく解説しています。試験概要詳細
試験の名称 | 複数のアベルマブ(MSB0010718C)臨床試験の被験者を対象に長期データを収集する非盲検多施設共同追跡調査試験 |
試験の概要 | アベルマブ投与を継続する固形癌の被験者を対象に、アベルマブ親試験と同一レジメンによるアベルマブの安全性及び忍容性をモニタリングする |
疾患名 | 固形癌 |
試験薬剤名 | アベルマブ |
用法・用量 | 参加した親試験と同一の用量及びスケジュールに従って投与する |
対照薬剤名 | |
用法・用量 | |
試験のフェーズ | フェーズ3(第3相臨床試験) |
試験のデザイン | 割り付け:NA 介入モデル:単群 盲検化:なし(非盲検) 主要目的:治療 |
目標症例数 | 264 |
適格基準 |
|
除外基準 |
|
主要な評価項目 | 安全性 / safety 有効性 / efficacy |
主要な評価方法 | 各親試験で使用した版の米国がん研究所有害事象共通用語規準(NCI-CTCAE)に基づく、治療と関連ありと判定された、非重篤なTEAE(治療下で発現した有害事象)、全ての重篤な有害事象(SAE)、免疫関連有害事象(irAE)、及び注入に伴う反応の発現割合 [期間:登録から終了まで] 生存期間の追跡調査(最後の被験者アベルマブの最後の投与を受けてから5年後まで) |
副次的な評価項目 | 有効性 / efficacy |
副次的な評価方法 | 1. 全生存期間(OS)[期間:ベースラインから最長5年間] 2 .固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン第1.1版(RECIST v1.1)に従った無増悪生存期間(PFS)[期間:ベースラインから最長5年間] 3 .完全奏効(CR)または部分奏効(PR)から評価された奏効期間(DOR)[期間:ベースラインから最長5年間] |
予定試験期間 | 2019年4月1日~2025年10月31日 |