プラチナ製剤抵抗性の再発または転移性頭頸部がんを対象にニボルマブと治験医師選択治療を比較する治験

治験名

プラチナ製剤抵抗性の再発又は転移性頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)患者においてnivolumabと治験医師選択治療を比較する無作為化非盲検第3相試験

治験概要

この試験は、プラチナ製剤抵抗性頭頸部がん患者さんにおいて、ONO-4538(ニボルマブ)と治験医師選択治療の全生存期間を比較する多施設共同無作為化非盲検比較試験です。

疾患解説頭頸部がん

頭頸部がんは、文字通り「頭部」と「頸部(首の部分)」、脳より下、鎖骨より上にできたがんの総称です。主な種類は、咽頭がん、口腔がん、喉頭がん、鼻、副鼻腔がん、唾液腺がん、甲状腺がんなどがあります。咽頭は、さらに詳細に上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんに分類されます。脳腫瘍は、頭頸部がんには分類されません。

頭頸部がんのうち口腔がん、咽頭がんの罹患数は、2013年の国立がん研究センターのがん登録・統計によると男性で約13200人、女性で約5800人、男女合計で約19000人、全部位の約2%です。死亡数も男性で約5000人、女性で約2000人、合計で約7000人と、部位別でみると比較的少ないですが、発生原因や治療法、予後が異なるのが特徴です。

頭頸部がんのほとんどは、扁平上皮という組織ががん化したものです。症状は、がんが発生した器官の違いによってさまざまです。口腔がんである舌がんでは、舌がしみたり痛みがあったりするなどの症状があることもありますが、ほとんどの頭頸部がんでは、初期には自覚症状がみられないこともあります。首のしこりやのどの違和感など、すこしでも気になる症状があれば検査を受けることが大切です。

治験薬ニボルマブ

ニボルマブは、抗PD-1抗体という免疫チェックポイント阻害薬の1つです。

免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。

がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。

主な治験参加条件

対象となる人
  • 組織学的に再発または転移性頭頸部扁平上皮がんであることが確認されている患者さん
  • プラチナ製剤抵抗性の患者さん
  • 測定可能病変(RECISTガイドライン1.1版に基づく)がある患者さん
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:男女
対象とならない人
  • 活動性の脳転移がある患者さん
  • 活動性の自己免疫疾患の合併または疑いがある患者さん

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。

治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、日本国内では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」という厳しいルールに基づき、行われています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで進められます。治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを正しく理解しましょう。

試験詳細

試験の名称プラチナ製剤抵抗性の再発又は転移性頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)患者においてnivolumabと治験医師選択治療を比較する無作為化非盲検第3相試験
試験の概要プラチナ製剤抵抗性頭頸部がん患者において,ONO-4538と治験医師選択治療の全生存期間を比較する
疾患名頭頸部がん
試験薬剤名ONO-4538/BMS-936558
用法・用量静脈内投与
対照薬剤名Cetuximab,Docetaxel,Methotrexate
対照薬用法・用量静脈内投与
試験のフェーズフェーズ3(第3相臨床試験)
試験のデザイン多施設共同無作為化非盲検比較試験
目標症例数360
適格基準 1.組織学的に再発又は転移性頭頸部扁平上皮がんであることが確認されている患者
2.プラチナ製剤抵抗性の患者
3.測定可能病変(RECISTガイドライン1.1版に基づく)を有する患者
年齢:18歳以上
性別:両方
除外基準 1.活動性の脳転移を有する患者
2.活動性の自己免疫疾患の合併又は疑いのある患者
主要な評価項目全生存期間
主要な評価方法
副次的な評価項目無増悪生存期間,奏効率
副次的な評価方法
予定試験期間2014年8月~2020年10月

出典:医薬品情報データベースiyakuSearchより