再発または難治性の多発性骨髄腫患者に対するカルフィルゾミブの治験

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治験名

ONO-7057-08/20180015

再発または難治性の多発性骨髄腫患者を対象にレナリドミド及びデキサメタゾン併用時のカルフィルゾミブの週1回投与と週2回投与を比較する無作為化非盲検第3相試験

治験概要:

再発または難治性の多発性骨髄腫に対する治験。1~3回の前治療歴がある患者さんが対象です。
カルフィルゾミブ(週1回)+レナリドミド+デキサメタゾンとカルフィルゾミブ(週2回)+レナリドミド+デキサメタゾンを比較して、有効性で評価する臨床試験です。
登録予定数は、460人。
フェーズは、第3相臨床試験。
試験デザインは、無作為化非盲検試験。
試験群:カルフィルゾミブ(週1回)+レナリドミド+デキサメタゾン
対照群:カルフィルゾミブ(週2回)+レナリドミド+デキサメタゾン
全奏効率、無増悪生存期間、カルフィルゾミブ投与スケジュールの利便性などで評価します。

疾患解説:多発性骨髄腫

国立がん研究センターのがん統計によると、2014年に多発性骨髄腫と診断された人は、男性3488人女性3075人、合計6563人です。高齢者に多い病気なので、高齢者が増えている日本では増加しています。かつては人口10万人当たり3人ほどでしたが、現在は10万人あたり5人以上と増加傾向にあります。
多発性骨髄腫は抗体を作る形質細胞ががん化する病気で、高カルシウム血症、腎障害、貧血、骨病変などの症状が起きる病気です。赤血球、血小板、白血球など血液を構成する細胞のうちの白血球の1つであるB細胞から分化して作られる形質細胞ががん化することで起こります。
形質細胞ががん化してできた骨髄腫細胞は、骨髄内で異常に増殖するため、正常な造血機能が抑えられてしまいます。そのため、赤血球が不足すると貧血が起き、白血球が不足すると感染症、血小板の不足は出血するなどのさまざまな症状が起きます。
新規薬剤の登場により、多発性骨髄腫は長期間にわたって病気をコントロールすることが可能になっています。

治験薬:カルフィルゾミブ

カルフィルゾミブは、プロテアソームという酵素を阻害する第2世代のプロテアソーム阻害薬です。
がん細胞が増殖するために分裂するとき、さまざまなたんぱく質が関与しています。細胞分裂が終わると、そうしたたんぱく質が不要になるため、プロテアソームという酵素が分解しています。
カルフィルゾミブは、このプロテアソームという酵素を阻害することで、がん細胞が分裂したときに発生する不要なたんぱく質を分解させず、がん細胞に蓄積させていきます。不要なたんぱく質が蓄積したがん細胞は、分裂することができなくなり、やがて細胞死が誘導されます。
プロテアソーム阻害薬は、第1世代のボルテゾミブ、第2世代のカルフィルゾミブ、第3世代のイキサゾミブの3剤があります。このうち、ボルテゾミブとカルフィルゾミブは注射剤ですが、イキサゾミブは経口薬です。

治験薬:レナリドミド

レナリドミドは、セレブロンというたんぱく質と結合して効果を示す免疫調整薬です。免疫調整薬は、サイトカイン産生調整作用や造血器腫瘍細胞の増殖抑制作用、血管新生阻害作用をもつ薬剤です。
レナリドミドとセレブロンが結合すると細胞内の遺伝子発現を変化させ、がん細胞の増殖を抑制します。また、免疫細胞に働きかけることで免疫を賦活させる作用もあります。
現在、多発性骨髄腫に対する免疫調整薬は、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミドの3剤あります。

治験薬:デキサメタゾン

デキサメタゾンは、ステロイド系抗炎症薬の1つです。原因に関係なく炎症反応や免疫反応を抑制するお薬です。

主な治験参加条件

対象となる人
  • 直近の治療後に再発または増悪が認められた多発性骨髄腫患者
  • プロトコールにて定義された測定可能病変がある患者
  • 多発性骨髄腫に対して1~3回の前治療歴がある患者
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:両方
対象とならない人
  • ワルデンストレーム・マクログロブリン血症がある患者
  • POEMS症候群がある患者
  • 形質細胞白血病がある患者

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。

治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。治験実施にあたり、日本では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」という厳しいルールが定められています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。

治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。
がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと

※多くの情報は、出典であるJAPIC-CTIUMIN-CTRに情報がある場合はそこから、転載しています。
※ここに掲載した情報は、JAPIC-CTIUMIN-CTRに登録された情報を元にし、一般の人でもわかりやすく解説しています。そのため、すべて情報を網羅しているものでも、情報に誤りがある場合もあります。

試験概要詳細

試験の名称再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象にレナリドミド及びデキサメタゾン併用時のカルフィルゾミブの週1回投与と週2回投与を比較する無作為化非盲検第3相試験(ONO-7057-08/20180015)
試験の概要1~3回の前治療後の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、レナリドミド及びデキサメタゾン併用時のカルフィルゾミブの週1回投与と週2回投与の全奏効率(ORR)を比較する
疾患名再発又は難治性の多発性骨髄腫
試験薬剤名カルフィルゾミブ、レナリドミド及びデキサメタゾン
用法・用量カルフィルゾミブ:週一回静脈内投与、レナリドミド:経口投与、デキサメタゾン:経口投与又は静脈内投与
対照薬剤名カルフィルゾミブ、レナリドミド及びデキサメタゾン
用法・用量カルフィルゾミブ:週二回静脈内投与、レナリドミド:経口投与、デキサメタゾン:経口投与又は静脈内投与
試験のフェーズフェーズ3/phase3
試験のデザイン無作為化非盲検試験
目標症例数460
適格基準
  • 直近の治療後に再発又は増悪が認められた多発性骨髄腫患者
  • プロトコールにて定義された測定可能病変を有する患者
  • 多発性骨髄腫に対して1~3回の前治療歴を有する患者
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:両方
除外基準
  • ルデンストレーム・マクログロブリン血症を有する患者
  • POEMS症候群(多発性神経炎、臓器腫大、内分泌障害、M蛋白及び皮膚症状)を有する患者
  • 形質細胞白血病を有する患者
主要な評価項目有効性/efficacy
主要な評価方法全奏効率(ORR)
副次的な評価項目有効性/efficacy
その他/other
副次的な評価方法無増悪生存期間(PFS)、カルフィルゾミブ投与スケジュールの利便性など
予定試験期間2019年2月1日~2022年3月31日

出典:医薬品情報データベースiyakuSearchより