ステージ3、4のBRCA1/2陰性卵巣がんに対するペムブロリズマブ+オラパリブの治験

治験名

BRCA変異陰性の進行上皮性卵巣がんの未治療患者を対象としたペムブロリズマブおよび化学療法併用投与後に維持療法としてペムブロリズマブおよびオラパリブの併用投与群とペムブロリズマブおよび化学療法併用投与後に維持療法としてペムブロリズマブ単独投与群を化学療法投与群と比較する二重盲検、無作為化、第3相試験

治験概要:

BRCA1/2変異陰性の進行上皮性卵巣がんに対する治験。未治療の女性患者さんが対象です。
ペムブロリズマブおよび化学療法併用投与後に維持療法としてペムブロリズマブ+オラパリブ、ペムブロリズマブ単独と化学療法を比較して、有効性と安全性で評価する臨床試験です。
登録予定数は、1086人。
フェーズは、第3相臨床試験。
試験デザインは、多施設共同、無作為化、並行群間、3群比較、二重盲検。
試験群:ペムブロリズマブ+オラパリブ
試験群:ペムブロリズマブ
対照群:化学療法(カルボプラチン、パクリタキセル、ベバシズマブ)
無増悪生存期間、全生存期間、有害事象、安全性などで評価します。

疾患解説:卵巣がん

国立がん研究センターのがん統計によると2016年に卵巣がんに罹患した人は、約5000人弱です。40歳くらいから増加し始め、50代前半から60代前半をピークに、その後は高齢になるにつれ減少します。
卵巣にできる腫瘍には、良性腫瘍と悪性腫瘍、それに良性と悪性の中間型の境界悪性とがあり、悪性腫瘍が卵巣がんです。術前に行うMRIやCTなどの画像検査による所見や血液検査による腫瘍マーカー測定によって、良性~悪性を推定します。
卵巣がんは複数の発生要因が関与されているといわれていますが、そのうち約10%はBRCA1/2遺伝子の変異が関与していることがわかっています。同じ遺伝子変異があると乳がんの発症リスクも高くなり、BRCA1/2遺伝子変異が原因の場合、遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)といいます。

治験薬:ペムブロリズマブ

ペムブロリズマブは、抗PD-1抗体という免疫チェックポイント阻害剤の1つです。
免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。
がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。

治験薬:オラパリブ

オラパリブは、損傷したDNAを修復するPARPと呼ばれる酵素を阻害する分子標的薬です。
正常な細胞でDNAに損傷が起こると、PARPが修復します。PARP阻害薬で修復を妨げても、PARP以外のBRCA1とBRCA2という遺伝子が、たんぱく質を生成し損傷したDNAを修復します。しかし、BRCA1/2遺伝子に変異があると、損傷したDNAの修復が行われないため細胞死を誘導します。
オラパリブは、BRCA1/2遺伝子変異によってDNAが修復できずがん化した細胞に特異的に働き、PARPを阻害することでがん細胞のDNA損傷の修復をさせず細胞死を誘導します。

対照薬:カルボプラチン

カルボプラチンは、細胞増殖に必要なDNAと結合して、DNAの複製を阻害したり、がん細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導することで抗腫瘍効果を発揮する抗がん薬です。
薬の構造中に白金(プラチナ)があるため、白金製剤やプラチナ製剤とよばれることもあります。カルボプラチンは、シスプラチンの構造を変えることで吐き気や腎臓への障害、神経障害が軽減された第2世代の白金製剤です。

対照薬:パクリタキセル

パクリタキセルは、イチイ科の植物の成分から開発されたタキサン系と呼ばれる微小管阻害薬です。
細胞が増殖するために細胞分裂を行うときに、微小管という物質がばらばらになる必要があります。パクリタキセルは、この微小管がばらばらにならないように安定化させ過剰に形成を起こすことで、細胞分裂を阻害して抗腫瘍効果を発揮する殺細胞性の抗がん薬です。

対照薬:ベバシズマブ

ベバシズマブは、血管内細胞増殖因子(VEGF)のVEGF-Aとその受容体(VEGFR)のVEGFR-1、VEGFR-2の結合を阻害する血管新生阻害薬です。
がん細胞は、VEGFによって血管内皮細胞の増殖を刺激することで、新しい血管をがん細胞までのばし、栄養や酸素を取り入れます。また、この血管は、がん細胞の血行転移の経路にもなると考えられています。
ベバシズマブは、血管新生を阻害することでがん細胞が栄養や酸素を取り込めないように兵糧攻めにして、増殖を抑制します。

主な治験参加条件

対象となる人
  • ステージ3期または4期の上皮性卵巣がん、原発性腹膜がんまたは卵管がんの患者
  • primary debulking surgeryが完了している患者、もしくはprimary debulking surgeryまたはinterval debulking surgeryが可能な患者。primary debulking surgery後56日以内に無作為割付けを実施しなければならない
  • 術前または術後化学療法として、カルボプラチン/パクリタキセルの併用療法に適した患者
  • 術前化学療法の候補患者は、CA-125(kU/L)/carcinoembryonic antigen比が25よりも高いこと
  • BRCA1/2およびPD-L1の発現を無作為割付け前に確認するために、新たに採取したコアまたは切除生検検体を提出可能な患者
  • 全身状態(Performance Status:PS)が0または1の患者
  • 妊娠しておらず、授乳中でなく、かつ以下の条件のいずれかを満たす女性患者:
    a.妊娠可能な女性に該当しない
    b.妊娠可能な女性であるが、投与期間中、ペムブロリズマブまたはペムブロリズマブプラセボおよびオラパリブまたはオラパリブプラセボの終投与後少なくとも120日間および化学療法またはベバシズマブの終投与後少なくとも210日間、付録3に詳述する避妊法を使用することに同意した女性患者
  • 適切な臓器機能がある患者
  • 18歳以上
  • 性別:女性
対象とならない人
  • 卵巣粘液性腫瘍、胚細胞腫瘍または境界悪性腫瘍の患者
  • 生殖細胞系列または体細胞系列BRCA-1またはBRCA-2が病的変異または病的変異疑いである患者
  • 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、もしくはステロイド投与が必要な間質性肺疾患/肺臓炎の既往がある患者
  • 骨髄異形成症候群または急性骨髄性白血病、または疑う所見がある患者
  • 過去3年以内に進行性または治療が必要な他の悪性腫瘍がある患者ただし、根治的治療を受けた皮膚の基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、上皮内がんの患者は組入れ可能
  • 導入期の化学療法投与後に、未回復のグレード3またはグレード4の毒性がある患者
  • 活動性の中枢神経系への転移および/またはがん性髄膜炎がある患者
  • 免疫不全状態と診断された患者、または無作為割付け前7日以内に長期全身性ステロイド療法や他の免疫抑制療法による治療を受けた患者
  • 過去2年以内に全身性の治療を要した活動性の自己免疫疾患がある患者。注:補充療法は、この全身性の治療とみなさず、使用可能
  • 活動性の結核の既往がある患者
  • 全身性の治療を必要とする活動性の感染症がある患者
  • 無作為割付け前2週間以内にコロニー刺激因子の投与を受けた患者
  • 重篤で管理不能な内科的疾患、非悪性の全身性疾患または活動性の管理不能な感染症による高度な医学的リスクが考えらえる患者
  • スクリーニング開始前6か月以内に、境界悪性腫瘍、早期上皮性卵巣がんまたは卵管がんに対する手術を受けた患者
  • HIV感染の既往がある患者
  • B型肝炎または活動性のC型肝炎がある患者
  • 経口投与が難しいまたは吸収に影響を与える消化器疾患がある患者
  • 現在、原因となる上皮性卵巣がんに関連して、臨床的に関連のある腸閉塞、腹部の瘻孔または消化管穿孔がある患者。注:本基準はベバシズマブ投与予定の患者にのみ適応
  • 無作為割付け前6か月以内に出血の既往、喀血または活動性の消化管出血の既往がある患者。注:本基準はベバシズマブ投与予定の患者にのみ適応
  • 導入期における化学療法投与開始前および無作為割付け前72時間以内の尿妊娠検査の結果が陽性であった妊娠可能な女性。妊娠中、授乳中または治験期間中に妊娠する可能性がある妊娠可能な女性、もしくはスクリーニング時からペムブロリズマブまたはペムブロリズマブプラセボおよびオラパリブまたはオラパリブプラセボの終投与後120日まで、並びに化学療法およびベバシズマブの終投与後210日までに妊娠を希望する女性患者
  • 過去に進行性または転移性卵巣がんに対する放射線療法または全身性抗がん剤療法を受けた患者
  • 抗PD-1、抗PD-L1、抗PD-L2の薬剤または他の補助刺激性または共抑制性T細胞受容体を標的とした薬剤の治療歴がある患者
  • オラパリブまたはその他のPARP阻害剤の投与を過去に受けたことがある患者
  • 一次治療として腹腔内化学療法を予定している患者
  • 治験薬初回投与前30日以内に生ワクチンの接種を受けた患者
  • 治験薬および/または治験薬の添加剤に対する重度の過敏症がある患者
  • 現在、強力なチトクロームP450(CYP)3A4阻害剤または中程度のCYP3A4阻害剤を使用しており、治験期間中に中止することが出来ない患者
  • 現在、強力なCYP3A4誘導剤または中程度のCYP3A4誘導剤を使用しており、治験期間中に中止することが出来ない患者
  • 無作為割付け前120日以内に全血輸血を受けた患者
  • 現在他の治験薬の治験に参加している、または治験薬初回投与前4週間以内に他の治験薬の治験に参加したもしくは治験用の医療機器を用いた患者
  • 安静時心電図において、管理不能な潜在的な可逆性の心疾患、または先天性QT延長症候群がある患者
  • 同種組織/臓器の移植歴、同種骨髄移植またはダブルユニット臍帯血移植の既往がある患者
  • 無作為割付け前2週間以内に大手術を受けたまたは大手術による影響から回復していない患者

パフォーマンスステータス(Performance Status:PS)

パフォーマンスステータス(Performance Status:PS)は、全身状態の指標で、患者さんの日常生活の制限の程度を示します。米国の腫瘍学の団体が決めたECOG、Karnofsky、WHOなどの基準があります。

ECOG パフォーマンスステータス


PS 0全く問題なく活動できる 発病前と同じ日常生活が制限なく行える
PS 1肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる 例:軽い家事、事務作業
PS 2歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない 日中の50%以上はベッド外で過ごす
PS 3限られた自分の身の回りのことしかできない 日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
PS 4全く動けない 自分の身の回りのことは全くできない 完全にベッドか椅子で過ごす

出典:Common Toxicity Criteria Version2.0 Publish Date April 30, 1999 (JCOGホームページより引用)

Karnofsky パフォーマンスステータス


スコア患者の状態
正常の活動が可能。特別な看護が必要ない100正常。疾患に対する患者の訴えがない。臨床症状なし
90軽い臨床症状はあるが、正常活動可能
80かなり臨床症状あるが、努力して正常の活動可能
労働することは不可能。自宅で生活できて、看護はほとんど個人的な要求によるものである。様々な程度の介助を必要とする70自分自身の世話はできるが、正常の活動・労働することは不可能
60自分に必要なことはできるが、ときどき介助が必要
50病状を考慮した看護および定期的な医療行為が必要
身の回りのことを自分できない。施設あるいは病院の看護と同等の看護を必要とする。疾患が急速に進行している可能性がある40動けず、適切な医療および看護が必要
30全く動けず、入院が必要だが死はさしせまっていない
20非常に重症、入院が必要で精力的な治療が必要
10死期が切迫している
0

WHO パフォーマンスステータス


スコア患者の状態
0全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活が制限無く行える
1肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。たとえば、軽い家事、事務など
2歩行可能で、自分の身の回りのことはすべて可能だが、作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす
3限られた身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
4全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベッドか椅子で過ごす
5死亡

出典:国立がん研究センター東病院「患者さん向け治験情報」より

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。

治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。治験実施にあたり、日本では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」という厳しいルールが定められています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。

治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。
がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと

※多くの情報は、出典であるJAPIC-CTIUMIN-CTRに情報がある場合はそこから、転載しています。
※ここに掲載した情報は、JAPIC-CTIUMIN-CTRに登録された情報を元にし、一般の人でもわかりやすく解説しています。そのため、すべて情報を網羅しているものでも、情報に誤りがある場合もあります。

試験概要詳細

試験の名称BRCA変異陰性の進行上皮性卵巣癌の未治療患者を対象としたペムブロリズマブ及び化学療法併用投与後に維持療法としてペムブロリズマブ及びオラパリブの併用投与群とペムブロリズマブ及び化学療法併用投与後に維持療法としてペムブロリズマブ単独投与群を化学療法投与群と比較する二重盲検、無作為化、第III相試験
試験の概要BRCA1/2変異陰性の進行上皮性卵巣癌の未治療女性患者を対象として、ペムブロリズマブ及びカルボプラチン/パクリタキセル併用投与後に維持療法としてペムブロリズマブ及びオラパリブを併用投与した際の有効性と安全性を評価する
疾患名進行上皮性卵巣癌
試験薬剤名ペムブロリズマブ+オラパリブ、ペムブロリズマブ+オラパリブ(プラセボ)
用法・用量カルボプラチン/パクリタキセル5コース+ペムブロリズマブ 200mgQ3W6コース
維持療法期: ペムブロリズマブ200mgQ3W(治療期と合せて最大35コース)+オラパリブ300mg1日2回投与(BID)
カルボプラチン/パクリタキセル5コース+ペムブロリズマブ200mgQ3W6コース
維持療法期:ペムブロリズマブ200mgQ3W(治療期と合せて最大35コース)+オラパリブプラセボBID
※治験担当医師の判断によりベバシズマブを併用してもよい
対照薬剤名Carboplatin、Paclitaxel、Bevacizumab
用法・用量カルボプラチン/パクリタキセル5コース+ペムブロリズマブプラセボQ3W6コース
維持療法期:ペムブロリズマブプラセボQ3W(治療期と合せて最大35コース)+オラパリブプラセボBID
※治験担当医師の判断によりベバシズマブを併用してもよい
試験のフェーズフェーズ3/phase3
試験のデザイン多施設共同、無作為化、並行群間、3群比較、二重盲検
目標症例数1086
適格基準
  • 組織学的に確認されたFIGOの進行期分類III期又はIV期の上皮性卵巣癌(高異型度の漿液性、類内膜、癌肉腫、高異型度の漿液成分を含むミュラー管混合腫瘍、明細胞又は低異型度漿液性卵巣癌)、原発性腹膜癌又は卵管癌の患者
  • primary debulking surgeryが完了している患者、若しくはprimary debulking surgery又はinterval debulking surgeryが可能な患者。primary debulking surgery後56日以内に無作為割付けを実施しなければならない
  • 術前又は術後化学療法として、カルボプラチン/パクリタキセルの併用療法に適した患者
  • 術前化学療法の候補患者は、CA-125(kU/L)/carcinoembryonic antigen(CEA;ng/mL)比が25よりも高いこと
  • BRCA1/2及びPD-L1の発現を無作為割付け前に確認するために、新たに採取したコア又は切除生検検体を提出可能な患者
  • 導入期における化学療法開始前7日以内及び無作為割付け前7日以内のECOG PSが0又は1の患者
  • 妊娠しておらず、授乳中でなく、かつ以下の条件のいずれかを満たす女性患者:
    a.妊娠可能な女性に該当しない。又は
    b.妊娠可能な女性であるが、投与期間中、ペムブロリズマブ又はペムブロリズマブプラセボ及びオラパリブ又はオラパリブプラセボの終投与後少なくとも120日間及び化学療法又はベバシズマブ(併用する場合)の終投与後少なくとも210日間、付録3に詳述する避妊法を使用することに同意した女性患者
  • 適切な臓器機能を有する患者
  • 年齢:18歳以上
  • 性別:女性
除外基準
  • 卵巣粘液性腫瘍、胚細胞腫瘍又は境界悪性腫瘍の患者
  • 生殖細胞系列又は体細胞系列BRCA-1又はBRCA-2が病的変異又は病的変異疑いである患者
  • 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、もしくはステロイド投与が必要な(非感染性の)間質性肺疾患/肺臓炎の既往を有する患者
  • 骨髄異形成症候群(MDS)又は急性骨髄性白血病(AML)、又はMDS/AMLを疑う所見を有する患者
  • 過去3年以内に進行性又は治療が必要な他の悪性腫瘍を有する患者ただし、根治的治療を受けた皮膚の基底細胞癌、皮膚の扁平上皮癌、上皮内がん(例:上皮内乳癌及び子宮頸部上皮内癌)の患者は組入れ可能である
  • 導入期の化学療法投与後に、未回復のGrade3又はGrade4の毒性(脱毛症を除く)を有する患者
  • 活動性の中枢神経系(CNS)への転移及び/又は癌性髄膜炎を有する患者
  • 免疫不全状態と診断された患者、又は無作為割付け前7日以内に長期全身性ステロイド療法(プレドニゾロン換算で10mg/日超)や他の免疫抑制療法による治療を受けた患者
  • 過去2年以内に全身性の治療(疾患修飾薬、コルチコステロイド又は免疫抑制剤)を要した活動性の自己免疫疾患を有する患者。注:補充療法(チロキシン、インスリン、又は副腎不全若しくは下垂体不全に対する生理的用量のコルチコステロイド補充療法など)は、この全身性の治療とみなさず、使用可能である
  • 活動性の結核の既往を有する患者(結核菌、Bacillus tuberculosis)
  • 全身性の治療を必要とする活動性の感染症を有する患者
  • 無作為割付け前2週間以内にコロニー刺激因子[granulocyte colony stimulating factor(G-CSF)、granulocyte macrophage colony stimulating factor(GM-CSF)又は遺伝子組換えエリスロポエチン]の投与を受けた患者
  • 重篤で管理不能な内科的疾患、非悪性の全身性疾患又は活動性の管理不能な感染症による高度な医学的リスクが考えらえる患者
  • スクリーニング開始前6ヵ月以内に、境界悪性腫瘍、早期上皮性卵巣癌又は卵管癌に対する手術を受けた患者
  • HIV感染の既往を有する患者
  • B型肝炎(HBs抗原陽性)又は活動性のC型肝炎[HCV RNA(定性)陽性]を有する患者
  • 経口投与が難しい又は吸収に影響を与える消化器疾患(例胃切除術、部分的な腸閉塞又は吸収不良)を有する患者
  • 現在、原因となる上皮性卵巣癌に関連して、臨床的に関連のある腸閉塞(サブイレウスを含む)、腹部の瘻孔又は消化管穿孔を有する患者。注:本基準はベバシズマブ投与予定の患者にのみ適応
  • 無作為割付け前6ヵ月以内に出血の既往、喀血又は活動性の消化管出血の既往を有する患者。注:本基準はベバシズマブ投与予定の患者にのみ適応
  • 導入期における化学療法投与開始前及び無作為割付け前72時間以内の尿妊娠検査の結果が陽性であった妊娠可能な女性。妊娠中、授乳中又は治験期間中に妊娠する可能性がある妊娠可能な女性、若しくはスクリーニング時からペムブロリズマブ又はペムブロリズマブプラセボ及びオラパリブ又はオラパリブプラセボの終投与後120日まで、並びに化学療法及びベバシズマブ(併用する場合)の終投与後210日までに妊娠を希望する女性患者
  • 過去に進行性又は転移性卵巣癌に対する放射線療法又は全身性抗がん剤療法(例:化学療法、ホルモン療法、免疫療法又は試験的治療)を受けた患者
  • 抗PD-1、抗PD-L1、抗PD-L2の薬剤又は他の補助刺激性又は共抑制性T細胞受容体(CTLA-4、OX-40、CD137等)を標的とした薬剤の治療歴を有する患者
  • オラパリブ又はその他のPARP阻害剤の投与を過去に受けたことがある患者
  • 一次治療として腹腔内化学療法を予定している患者
  • 治験薬初回投与前30日以内に生ワクチンの接種を受けた患者
  • 治験薬及び/又は治験薬の添加剤に対する重度(Grade3以上)の過敏症を有する患者
  • 現在、強力なチトクロームP450(CYP)3A4阻害剤(例:イトラコナゾール、テリスロマイシン、クラリスロマイシン、リトナビル又はコビシスタットによって増強したプロテアーゼ阻害剤、インジナビル、サキナビル、ネルフィナビル、ボセプレビル又はテラプレビル)又は中程度のCYP3A4阻害剤(シプロフロキサシン、エリスロマイシン、ジルチアゼム、フルコナゾール又はベラパミル)を使用しており、治験期間中に中止することが出来ない患者
  • 現在、強力なCYP3A4誘導剤(フェノバルビタール、エンザルタミド、フェニトイン、リファンピシン、リファブチン、リファペンチン、カルバマゼピン、ネビラピン及びセイヨウオトギリソウ)又は中程度のCYP3A4誘導剤(ボセンタン、エファビレンツ又はモダフィニル)を使用しており、治験期間中に中止することが出来ない患者
  • 無作為割付け前120日以内に全血輸血を受けた患者
  • 現在他の治験薬の治験に参加している、又は治験薬初回投与前4週間以内に他の治験薬の治験に参加した若しくは治験用の医療機器を用いた患者
  • 安静時心電図において、管理不能な潜在的な可逆性の心疾患、又は先天性QT延長症候群を有する患者
  • 同種組織/臓器の移植歴、同種骨髄移植又はダブルユニット臍帯血移植(dUCBT)の既往がある患者
  • 無作為割付け前2週間以内に大手術を受けた又は大手術による影響から回復していない患者
主要な評価項目有効性/efficacy
主要な評価方法PFS:無作為割付け日からも早い疾患進行又は理由を問わない死亡のいずれか早い時点までの期間
OS:無作為割付け日から原因を問わない死亡までの期間
副次的な評価項目安全性/safety
有効性/efficacy
副次的な評価方法盲検下の独立した中央画像判定機関(BICR)が評価したPFS
PFS2:無作為割付け日から次治療での疾患進行又は理由を問わない死亡のいずれか早い時点までの期間
有害事象(AE)
AEによる治験薬の投与中止
EORTC QLQ-C30のGHS/QoL尺度(項目29及び30)及びEORTC QLQ-OV28の腹部/胃腸症状尺度(項目31~36)のQOL及び症状スコア
TFST:無作為割付けからがんに対する初の次治療の開始又は理由を問わない死亡のいずれか早い時点までの期間
TSST:無作為割付けからがんに対する2つ目の次治療の開始又は理由を問わない死亡のいずれか早い時点までの期間 TDT:無作為割付けから治験薬の投与中止又は理由を問わない死亡のいずれか早い時点までの期間
pCR:interval debulking surgeryで切除したすべての手術検体中に腫瘍細胞が認められない状態
TWiST:無作為割付けから疾患進行又は因果関係のある毒性発現のいずれか早い時点までの期間
予定試験期間2019年1月30日~2025年8月8日

出典:医薬品情報データベースiyakuSearchより