試験の名称 |
局所進行性又は転移性腎細胞癌(mRCC)患者を対象とし、1次治療としてのMK-3475とアキシチニブの併用投与とスニチニブ単剤投与における有効性及び安全性を比較する無作為化非盲検第III相試験(KEYNOTE-426) |
試験の概要 |
本試験の目的:
進行/転移性腎細胞癌(mRCC)患者を対象とし、1次治療としてのMK-3475とアキシチニブの併用投与とスニチニブ単剤投与における有効性及び安全性を評価する
本試験の主要仮説:
1)MK-3475とアキシチニブの併用投与は、盲検下の独立中央画像判定機関(BICR) がRECIST 1.1に基づき判定した無増悪生存期間(PFS) において、スニチニブ単剤投与に対し優越性を示す
2)MK-3475とアキシチニブの併用投与は、全生存期間(OS) においてスニチニブ単剤投与に対し優越性を示す |
疾患名 |
腎細胞癌 |
試験薬剤名 |
MK-3475 |
用法・用量 |
MK-3475 200mg 3週間間隔静脈内投与とアキシチニブ5mg 1日2回経口投与の併用 |
試験薬剤名 |
スニチニブ |
用法・用量 |
スニチニブ50mg 1日1回投与(4週間投与後2週間休薬) |
試験のフェーズ |
フェーズ3(第3相臨床試験) |
試験のデザイン |
無作為化非盲検試験 |
目標症例数 |
840 |
適格基準 |
- 組織学的に淡明細胞型を有する腎細胞癌(肉腫様を伴う又は伴わない)と診断された患者
- 局所進行性/転移性[すなわち米国対がん合同委員会(AJCC)分類のStage IV]の患者又は再発病変を有する患者
- 治験担当医師/放射線科医の評価によりRECIST 1.1に基づく測定可能病変を有する患者
- 進行性腎細胞癌に対し、全身性の治療を受けていない患者
- 過去に放射線照射を受けていない、腫瘍病変の保存組織検体又は新たに採取したコア又は切除生検検体を提出可能な患者
- 割付け前10日以内のKarnofsky performance status(KPS)が70%以上の患者
- 骨吸収療法を実施している場合(ビスホスホネート又はRANK-L阻害薬が含まれるが、これらに限定しない)は、割付け前4週間以上安定した用量で継続している患者
- 適切な臓器機能が保持された患者
- 妊娠の可能性がある女性患者は、治験薬最終投与後120日までの治験期間中適切な避妊法を用いることに同意しなければならない
- 生殖能力を有する男性患者は、治験薬の初回投与から最終投与後120日まで適切な避妊法を用いることに同意しなければならない
- 年齢:18歳以上
- 性別:両方
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除外基準 |
- 他の治験薬又は医療機器を用いた臨床試験に参加している、又は割付け前4週間以内に参加していた患者
- 治験薬の割付け前4週間以内に大手術、又は2週間以内に放射線療法を受けた、若しくは前治療による毒性から回復(Grade 1以下又はベースラインまで)していない患者
- 抗PD-1、抗PD-L1、抗PD-L2薬、又は他の免疫抑制性受容体や抑制メカニズムを標的とする抗体による治療歴を有する患者
- VEGF/VEGFR 又はmTOR を標的とする薬剤による治療歴を有する患者
- アキシチニブ又はスニチニブに対する重度の過敏症反応(全身性皮疹/紅斑、低血圧、気管支痙攣、血管浮腫、アナフィラキシーなど)の病歴を有する患者
- 免疫不全と診断された患者、又は中枢神経系(CNS)への転移を除き、割付け前7日以内に全身性ステロイド療法又は他の免疫抑制剤による治療を受けた患者
- 過去3ヵ月以内に全身治療を要した活動性の自己免疫疾患を合併しているか、臨床的に重度の自己免疫疾患の病歴を有する患者、又は全身性の治療や免疫抑制剤を必要とする症候を有する患者。尋常性白斑、1型糖尿病、治癒した小児喘息/アトピーの患者は組入れ可能である。また気管支拡張薬、吸入ステロイド又はステロイド局所投与の間欠的使用が必要な患者、 ホルモン補充療法により安定している甲状腺機能低下症の患者、及びシェーグレン症候群の患者も組入れ可能である
- 過去3年以内に進行した、又は治療が必要であった他の悪性腫瘍を有する患者
注:皮膚の基底細胞癌、皮膚の扁平上皮癌、表在性膀胱癌、又は非浸潤性乳癌などの上皮内癌の患者は組入れ可能である
- 活動性のCNS転移又は癌性髄膜炎を有する患者
- 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、若しくはステロイド投与が必要な(非感染性の)間質性肺疾患/肺臓炎の既往を有する患者
- 全身治療を必要とする活動性の感染症を有する患者
- ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染歴(HIV 1/2抗体)を有する患者
- 活動性のB型肝炎又はC型肝炎を有する患者
- 割付け前30日以内に生ワクチンを投与した患者
- 以下などの臨床的に重要な消化管(GI)の異常を有する患者:
経口薬の摂取不能
静脈栄養を必要とする
胃全摘など、吸収に影響する手術歴を有する
過去6ヵ月以内に活動性消化性潰瘍の治療を実施
過去3ヵ月以内にタール便、血便又は黒色便を伴う活動性の消化管出血があり、内視鏡又は大腸内視鏡検査により治癒が確認されていない場合
出血性の管腔内転移病変を有する、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、その他穿孔リスクの高い消化管疾患、又は消化管穿孔歴のある患者
吸収不良症候群
炎症性腸疾患
- 心拍数で補正したQT 間隔(QTc)が480 msec 以上の患者
- スクリーニング前12ヵ月以内に以下の心血管疾患と診断された患者:
心筋梗塞
不安定狭心症
心血管形成術又はステント挿入
冠/末梢動脈バイパス術
ニューヨーク心臓協会の分類でClass III 又はIV のうっ血性心不全
脳血管障害又は一過性虚血発作
- スクリーニング前6ヵ月以内に深部静脈血栓症又は肺血栓塞栓症と診断された患者
- コントロール不良の高血圧[収縮期圧(SBP)150mm Hg以上 又は拡張期圧(DBP)90mm Hg以上と定義]を有する患者
- 創傷治癒が不十分な患者
- 出血性疾患を有する、又は割付け前30日以内に重大な出血事象が認められた患者
- 割付け前6週間以内に喀血又は血痰が認められた患者
- 強力なCYP3A4/5阻害作用を有する薬剤を使用又は食物を摂取している、又は今後必要とする患者
- 強力なCYP3A4/5誘導作用を有する薬剤を使用している、又は今後必要とする患者。該当薬剤はカルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、リファブチン、リファンピシン, セント・ジョーンズ・ワートなどであり、これらに限らない
- 治験の実施に影響を与える可能性があると判断された精神疾患又は物質乱用障害を有する患者
- 固形臓器移植の経験を有する患者
- 妊娠中、授乳中の患者、又はスクリーニング来院から治験薬最終投与後120日までの治験期間中に本人又はパートナーの妊娠を希望する患者
- 同意取得時に違法薬物を常習している、又は過去1年以内に薬物又はアルコール乱用歴を有する患者
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主要な評価項目 |
無増悪生存期間(PFS)
全生存期間(OS) |
主要な評価方法 |
MK-3475とアキシチニブを併用投与した際の、盲検下の独立中央画像判定機関(BICR) がRECIST 1.1に基づき判定した無増悪生存期間(PFS)を、約2年間スニチニブ単剤投与と比較し評価する
MK-3475とアキシチニブを併用投与した際の全生存期間(OS)を、約39か月間スニチニブ単剤投与と比較し評価する |
副次的な評価項目 |
奏効率(ORR)
疾患コントロール率(DCR)
奏効期間(DOR)
安全性及び忍容性 |
副次的な評価方法 |
奏効率(ORR)、疾患コントロール率(DCR)、奏効期間(DOR)を評価する(約2年間)
有害事象が発現した患者数を評価する(約39ヵ月)
有害事象のため治験薬投与を中止した患者数を評価する(約39ヵ月) |
予定試験期間 |
2016年10月1日~2020年7月1日 |