標準治療が不応/不耐の切除不能な進行/再発の胃がんを対象にニボルマブとプラセボを比較する治験

治験名

ONO-4538第3相試験 切除不能な進行又は再発胃がんに対する多施設共同二重盲検無作為化試験

治験概要

この試験は、標準治療が不応または不耐の切除不能な進行または再発の胃がんと食道胃接合部がんに対するONO-4538(ニボルマブ)の有効性および安全性について、プラセボ薬を対照に検討する多施設共同二重盲検無作為化試験です。

疾患解説胃がん/食道胃接合部がん

国立がん研究センターのがん登録・統計の2014年の全国推計値によると、胃がんに罹った人は、男性89094人、女性40145人、合計129239人で女性に比べて男性が2倍以上多くなっています。50代で徐々に増えはじめ、男性は70代をピークにその後は減少しますが、女性は、80代からさらに増加していきます。

胃がんのリスク要因は、喫煙、塩分の多い食事や野菜などの不足、生活習慣などいくつもあるといわれていますが、ヘリコバクターピロリ菌の持続感染がリスクを高めるといわれています。

早期の胃がんではほとんど自覚症状がありませんが、がんの進行につれて起こる、胃痛、胸やけ、吐き気、食欲不振などが代表的な症状です。こうした気になる症状があれば医療施設で検査を受けてください。

食道胃接合部がんは、食道と胃のつなぎ目の食道胃接合部の上下2cmの範囲にできるがんです。リンパ節転移の広がりが、がんのできた場所によるため、食道胃接合部がんという分類がされるようになってきています。

治験薬ニボルマブ

ニボルマブは、抗PD-1抗体という免疫チェックポイント阻害薬の1つです。

免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。

がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。

主な治験参加条件

対象となる人
  • 20歳以上
  • 3か月以上の生存が期待される患者さん
  • 標準治療が不応または不耐の胃がん患者さん
  • 性別:男女
対象とならない人
  • 他の抗体製剤に対する高度の過敏反応の合併または既往のある患者さん
  • 重複がんのある患者さん

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。

治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、日本国内では「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」という厳しいルールに基づき、行われています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで進められます。治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを正しく理解しましょう。

試験詳細

試験の名称ONO-4538第3相試験 切除不能な進行又は再発胃がんに対する多施設共同二重盲検無作為化試験
試験の概要標準治療が不応又は不耐の切除不能な進行又は再発胃がん(食道胃接合部がんを含む)に対するONO-4538の有効性及び安全性について,プラセボを対照とした多施設共同二重盲検無作為化試験により検討する.
疾患名胃がん
試験薬剤名ONO-4538
用法・用量静脈内投与
対照薬剤名プラセボ
用法・用量静脈内投与
試験のフェーズフェーズ3(第3相臨床試験)
試験のデザイン多施設共同二重盲検無作為化試験
目標症例数480
適格基準 1.20歳以上
2.3カ月以上の生存が期待される患者
3.標準治療が不応又は不耐の胃がん患者
年齢:20歳以上
性別:両方
除外基準 1. 他の抗体製剤に対する高度の過敏反応の合併又は既往を有する患者
2. 重複がんを有する患者
主要な評価項目全生存期間
主要な評価方法
副次的な評価項目無増悪生存期間,奏効率など
副次的な評価方法
予定試験期間2014年9月~2018年9月

出典:医薬品情報データベースiyakuSearchより