試験の名称 |
進行性又は転移性尿路上皮癌患者を対象とした、MK-3475とプラチナ製剤を含む化学療法との併用投与又はMK-3475単独投与を化学療法と比較する無作為化第III相試験 |
試験の概要 |
本試験の目的:
進行性又は転移性尿路上皮癌(膀胱癌)患者を対象に、MK-3475と化学療法との併用投与又はMK-3475を単独投与した際の有効性及び安全性を化学療法単独投与と比較検討する
主要仮説:
全患者(PD-L1陽性患者(Combined Positive Score [CPS]≧10%)+PD-L1陰性患者[CPS<10%])又はPD-L1陽性患者を対象に、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)についてMK-3475と化学療法の併用投与は化学療法単独投与に対し優越性を示す |
疾患名 |
進行性又は転移性尿路上皮癌 |
試験薬剤名 |
MK-3475 |
用法・用量 |
MK-3475 200mg の3週間間隔投与(最大35回) |
試験薬剤名 |
シスプラチン |
用法・用量 |
3週間サイクルの1日目(又は各国のガイドラインに従い必要な場合2日目)にシスプラチン 70mg/m2+3週間サイクルの1日目及び8日目にゲムシタビン1,000mg/m2を静脈内投与 |
試験薬剤名 |
カルボプラチン |
用法・用量 |
3週間サイクルの1日目(又は各国のガイドラインに従い必要な場合2日目)にカルボプラチン AUC 5(又は各国のガイドラインに従い必要な場合AUC4.5)+3週間サイクルの1日目及び8日目にゲムシタビン1,000mg/m2を静脈内投与 |
試験薬剤名 |
ゲムシタビン |
用法・用量 |
3週間サイクルの1日目(又は各国のガイドラインに従い必要な場合2日目)にシスプラチン 70mg/m2+3週間サイクルの1日目及び8日目にゲムシタビン1,000mg/m2を静脈内投与もしくは、3週間サイクルの1日目(又は各国のガイドラインに従い必要な場合2日目)にカルボプラチン AUC 5(又は各国のガイドラインに従い必要な場合AUC4.5)+3週間サイクルの1日目及び8日目にゲムシタビン1,000mg/m2を静脈内投与 |
対照薬剤名 |
シスプラチン |
用法・用量 |
3週間サイクルの1日目(又は各国のガイドラインに従い必要な場合2日目)にシスプラチン 70mg/m2+3週間サイクルの1日目及び8日目にゲムシタビン1,000mg/m2を静脈内投与 |
対照薬剤名 |
カルボプラチン |
用法・用量 |
3週間サイクルの1日目(又は各国のガイドラインに従い必要な場合2日目)にカルボプラチン AUC 5(又は各国のガイドラインに従い必要な場合AUC4.5)+3週間サイクルの1日目及び8日目にゲムシタビン1,000mg/m2を静脈内投与 |
対照薬剤名 |
ゲムシタビン |
用法・用量 |
3週間サイクルの1日目(又は各国のガイドラインに従い必要な場合2日目)にシスプラチン 70mg/m2+3週間サイクルの1日目及び8日目にゲムシタビン1,000mg/m2を静脈内投与もしくは、3週間サイクルの1日目(又は各国のガイドラインに従い必要な場合2日目)にカルボプラチン AUC5(又は各国のガイドラインに従い必要な場合AUC4.5)+3週間サイクルの1日目及び8日目にゲムシタビン1,000mg/m2を静脈内投与 |
試験のフェーズ |
フェーズ3(第3相臨床試験) |
試験のデザイン |
無作為化並行群間非盲検試験 |
目標症例数 |
990 |
適格基準 |
- 腎盂、尿管(上部尿路)、膀胱及び尿道の進行性/切除不能(手術不能)又は転移性尿路上皮癌であることが組織学的又は細胞学的に確定している患者。移行上皮癌及び移行上皮癌/非移行上皮癌の混合型のいずれも組入れ可能であるが、移行上皮癌が主な組織型でなければならない
- 治験担当医師/治験実施医療機関の放射線科医により評価された、RECIST 1.1に基づく測定可能病変を有している患者
- 進行性又は転移性尿路上皮癌に対して前治療として全身性の化学療法を受けていない患者。ただし、以下の場合を除く、
1.プラチナ製剤を含む術前補助化学療法を受けた場合、治療終了後12ヵ月を超えて再発した患者は組入れ可能である
2.根治的膀胱切除後プラチナ製剤を含む術後補助化学療法を受けた場合、治療終了後12ヵ月を超えて再発した患者は組入れ可能である
- 筋層浸潤性尿路上皮癌の原発巣又は転移巣から、放射線照射歴のない腫瘍病変の保存腫瘍組織、針生検又は切除生検により新たに採取した腫瘍組織を、バイオマーカー解析に提供可能な患者
- ECOG PS が0、1又は2の患者
- 適切な臓器機能が示された患者
- 妊娠可能な女性の場合は、治験期間中及びMK-3475の投与終了後120日間又は化学療法の投与終了後180日間までの間、適切な避妊法を用いることに同意しなければならない
- 妊娠させる可能性がある男性患者の場合、治験薬投与開始からMK-3475の投与終了後120日間又は化学療法の投与終了後180日間までの間、適切な避妊法を用いることに同意しなければならない
- 年齢:18歳以上
- 性別:両方
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除外基準 |
- 治癒を目的とした局所治療が適応となる患者
- 治験薬の投与開始前4週間以内に他の治験薬又は医療機器を用いた臨床試験に参加した、又は、現在参加している患者
- 免疫不全症の診断を受けている患者、又は、割付前7日以内に全身性のステロイド療法あるいはその他の免疫抑制療法を受けた患者
- 過去2年間に全身療法を必要とした活動性の自己免疫疾患を有する患者
- 治験薬の投与開始前4週間以内にモノクローナル抗体(mAb)を用いた抗がん治療を受けた患者(ニトロソウレア及びマイトマイシンC に関しては、治験薬の投与開始前6週間以内に投与を受けた患者)、又は、治験薬の投与開始前4週間より以前に投与したmAbに起因する有害事象から回復(Grade 1以下又はベースライン以下)していない患者
- 過去に投与した薬剤に起因する有害事象から回復(Grade 1以下又はベースライン以下)していない患者
- 過去5年以内に進行性又は積極的治療を要する他の悪性腫瘍を有する患者
1.皮膚の基底細胞癌、根治的治療を受けた皮膚の扁平上皮癌、及び、子宮頸部上皮内癌の患者は、この基準の例外であり適格である
2.膀胱癌に対する膀胱前立腺全摘術後に偶然同定された前立腺癌の病歴は、以下の基準をすべて満たしている場合に限り、適格である:病期T2N0M0以下、Gleasonスコア6以下、PSA検出不能
- 間質性肺疾患/肺臓炎を合併、若しくはステロイド投与が必要な(非感染性の)間質性肺疾患/肺臓炎の既往を有する患者
- 活動性の結核(Bacillus tuberculosis)の病歴を有する患者
- 全身性の治療を必要とする活動性の感染症を有する患者
- MK-3475、ゲムシタビン、カルボプラチン又はシスプラチン、あるいは、その類似化合物又はそれらの添加剤に対して重度の過敏症反応(全身性皮疹/全身紅斑、低血圧、気管支痙攣、血管浮腫、アナフィラキシーなど)が発現したことがある患者
- 精神障害又は物質乱用障害の病歴により、規定の治験手順の実施が困難な患者。同意取得時に何らかの違法薬物を常用している(「娯楽的使用」を含める)ことがわかっている患者又は最近(1年以内)薬物やアルコールの乱用歴がある患者
- 妊娠中、授乳中又は治験期間中(スクリーニング来院からMK-3475の投与終了後120日間又は化学療法の投与終了後180日間まで)に本人あるいはパートナーの妊娠を希望する患者
- 抗PD-1薬、抗PD-L1薬、抗PD-L2薬、又は、他の共抑制性T 細胞受容体(CTLA-4、OX-40、CD137など)を標的とする薬剤による投与歴を有する患者
- ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の病歴(HIV1/2抗体)を有する患者
- 活動性のB型肝炎又はC型肝炎を有する患者
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主要な評価項目 |
無増悪生存期間(PFS)
全生存期間(OS) |
主要な評価方法 |
中央画像判定機関(BICR)がRECIST 1.1に基づき評価した無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)を各投与群間で比較する |
副次的な評価項目 |
安全性及び忍容性
奏効率(ORR)
病勢コントロール率(DCR)
無増悪生存期間(PFS)
有害事象を発現した患者数を評価する
有害事象のために治験薬の投与を中止した患者数を評価す |
副次的な評価方法 |
中央画像判定機関(BICR) がRECIST 1.1に基づき奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、無増悪生存期間(PFS)[6,12,16,24ヶ月時点]を評価する |
予定試験期間 |
2016年9月1日~2020年6月1日 |