【週刊】がんプラスPickupニュース(2025年1月6日)
2025/01/06
文:がん+編集部
治療歴のあるHER2陽性の進行性非小細胞肺がんを対象に、ゾンゲルチニブを評価したBeamion LUNG-1試験の結果を発表
ドイツのベーリンガーインゲルハイム社は2024年12月6日、治療歴のあるHER2遺伝子変異陽性の進行性非小細胞肺がん患者さんを対象に、ゾンゲルチニブを評価したBeamion LUNG-1試験のコホート1の最新データを発表しました。
解析の結果、奏効率71%、病勢コントロール率93%でした。6か月時点での無増悪生存期間の割合は69%、奏効期間の割合は73%でした。データは現在も集計中で、無増悪生存期間や奏効期間のデータは、今後の医学会議で報告される予定です。
転移性非小細胞肺がん対象、一次治療としてペムブロリズマブ皮下注を評価したMK-3475A-D77試験で主要評価項目を達成
米メルク社は2024年11月19日、転移性非小細胞肺がんの一次治療として、ヒアルロニダーゼ アルファを配合したペムブロリズマブ皮下注製剤(ペムブロリズマブ皮下注)を評価したMK-3475A-D77試験の結果を発表しました。
MK-3475A-D77試験は、転移性非小細胞肺がん患者さん378人を対象に、一次治療として、「ペムブロリズマブ皮下注+化学療法」と「ペムブロリズマブ点滴静注+化学療法」を比較した第3相試験です。
解析の結果、「ペムブロリズマブ皮下注+化学療法」は「ペムブロリズマブ点滴静注+化学療法」と比較して、2つの薬物動態の主要評価項目を達成し非劣性が認められました。また、有効性と安全性の副次評価項目について、概ね一貫していました。
イミフィンジ、限局型小細胞肺がんの治療薬としてFDAが承認
英アストラゼネカ社は2024年12月5日、デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)が、白金製剤を含む同時化学放射線療法後に病勢進行が認められていない限局型小細胞肺がんの治療薬として米国食品医薬品局(FDA)から承認されたことを発表しました。
今回の承認は、ADRIATIC試験の結果を基に行われました。同試験は、同時化学放射線療法後に病勢進行が認められていない限局型小細胞肺がん患者さん730人を対象に、デュルバルマブ単剤および「デュルバルマブ+トレメリムマブ(製品名:イジュド)」をプラセボと比較した第3相試験です。
試験の結果、デュルバルマブはプラセボと比較して死亡リスクを27%低減。病勢進行または死亡リスクについては24%の低下が認められました。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。