キイトルーダ、承認済の全適応症に対しFDAが新たな推奨用量を承認
2020/05/28
文:がん+編集部
ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)の新たな推奨用量を、米国食品医薬品局(FDA)が承認しました。現在承認されている3週間ごと200mgの投与に加え、6週間ごと400mgの投与が可能となります。
通院頻度を半減する新たな投与量、新型コロナウイルスの感染リスクも軽減
米メルク社は4月28日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブについて、単独療法および併用療法を含め現在承認されているすべての成人患者さんへの適応症に対し、新たな推奨用量として6週間ごとの400mg投与がFDAの承認を取得したことを発表しました。曝露量と有効性との関係、および曝露量と安全性の関係を、薬物動態データに基づいて迅速承認されました。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、がん診療への影響が心配されています。今回承認された新たな投与量は、通院頻度を減らすことができるため、通院による感染リスクを少なくすることができます。
同社の研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、次のように述べています。
「ソーシャル・ディスタンス(社会的距離の保持)はCOVID-19対策として重要ですが、それにより、がん患者さんが治療スケジュールを守ることが難しくなるなど、多くの課題が生じています。本日キイトルーダについて6週間ごとの投与が承認されたことで、医師は、患者さんが治療のために通院する頻度を減らすことができるようになります」