血液がんを知る
血液がんとは
赤血球、白血球、血小板などの血液細胞は、元は「造血幹細胞」という1つの同じ細胞から分化することで作られます。造血幹細胞は、骨髄系とリンパ系の2種類に分化し、さらに骨髄系は赤血球、血小板、顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)、単球に分化します。リンパ系はB細胞、T細胞、NK細胞などのリンパ球に分化します。顆粒球、単球、リンパ球をあわせて白血球といいます。血液がんは、この血液細胞の分化と成熟の過程でがん化し、異常な細胞が増殖し発症する病気です。分化のどの過程で異常が起こるかで、血液がんの種類が異なります。血液がんは、白血病、悪性リンパ腫、形質細胞腫瘍という3つの種類に分類されます。国立がん研究センターのがん統計によると、2015年に白血病と診断された患者さんは、男性7,144人、女性5,227人、合計1万2,371人。悪性リンパ腫と診断された患者さんは、男性1万6,419人、女性1万3,684、合計3万103人。多発性骨髄腫と診断された患者さんは、男性3,736人、女性3,394人、合計7,130人でした。
※各がんのがん罹患率、生存率の最新情報は、がん情報サービス「がんの統計」をご参照ください。
参考文献
国立がん研究センター がん情報サービス がん登録・統計
一般社団法人日本血液学会編. ”造血器腫瘍診療ガイドライン 2018年版”.金原出版,2018.