びまん性大細胞型B細胞リンパ腫対象に「Zynlonta」を評価、MT-2111-A-101試験の第2相パート開始
2023/11/21
文:がん+編集部
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象に、抗CD19抗体薬物複合体「loncastuximab tesirine(製品名:Zynlonta)」を評価するMT-2111-A-101試験の第2相パートが開始されました。
Zynlonta、がん細胞の細胞膜上に発現するCD19に対する抗体と抗がん剤を結合させた抗体薬物複合体
田辺三菱製薬株式会社は2023年10月18日、MT-2111-A-101試験の第2相パートを開始したことを発表しました。
MT-2111-A-101試験は、2つ以上の全身療法を受けた成人の再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者さんを対象に、loncastuximab tesirineの忍容性、安全性、薬物動態を評価する第1相パートと、同患者さんを対象に、loncastuximab tesirineの有効性と安全性を評価する第2相パートで構成された臨床試験です。第1相パートで、日本人患者さんに対するloncastuximab tesirineの安全性と忍容性が良好であると確認されたことから、第2相パートが開始されました。
loncastuximab tesirineは、がん細胞の細胞膜上に発現するCD19に対する抗体(抗CD19抗体)と、抗がん剤ピロロベンゾジアゼピンを結合させた抗体薬物複合体です。2つ以上の全身療法後に再発または難治性となる大細胞型B細胞リンパ腫患者さんの治療薬として米国食品医薬品局に承認されています。また、他の抗悪性腫瘍薬との併用療法で、他のB細胞性リンパ腫および早期治療ラインの治療選択肢として開発中です。
同社は、次のように述べています。
「これまでに培った研究開発力を活かして、アンメットメディカルニーズに応える研究開発に取り組んでおり、がんに苦しむ患者さんへ新たな治療選択肢をお届けできるよう努めてまいります」