アレセンサ、ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がんの術後補助療法として適応拡大申請
2024/02/07
文:がん+編集部
アレクチニブ(製品名:アレセンサ)について、ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がんに対する術後補助療法の適応拡大が申請されました。
アレセンサ、ALK阻害剤として初めて術後補助療法における有効性を示した医薬品
中外製薬株式会社は2023年12月15日、アレクチニブについて、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんにおける術後補助療法に対する適応拡大の承認申請を厚生労働省に行ったことを発表しました。今回の申請は、ALINA試験の結果に基づくものです。
ALINA試験は、ステージ1B~3AのALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者さん257人を対象に、完全切除後の術後補助療法としてアレクチニブと化学療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は無病生存期間、副次的評価項目は全生存期間、有害事象の発現状況などでした。
試験の結果、アレクチニブは化学療法と比較して再発または死亡リスクを76%低下させました。安全性と忍容性に関しては、ALK融合遺伝子の転移性非小細胞肺がんを対象とした過去の試験と同様で、予期せぬ所見は認められませんでした。
同社の代表取締役社長CEOの奥田修氏は、次のように述べています。
「自社創製品のアレセンサが、ALK陽性非小細胞肺がんの術後補助療法を対象に日本での承認申請に至ったことを嬉しく思います。アレセンサはALK阻害剤として初めて術後補助療法における有効性を示した医薬品であり、早期肺がんにおけるペイシェントジャーニーを大きく変える可能性があります。本剤を一日でも早く患者さんにお役立ていただけるよう、承認取得に向けて引き続き尽力してまいります」