再発または難治性の濾胞性リンパ腫を対象にモスネツズマブを評価した国内第1相試験の結果を発表
2024/03/29
文:がん+編集部
再発または難治性の濾胞性リンパ腫を対象に、モスネツズマブを評価した国内第1相試験の結果を発表。臨床的に意義のある完全奏効が認められました。
モスネツズマブ、臨床的に意義のある完全奏効を示し主要評価項目を達成
中外製薬株式会社は2024年2月9日、再発または難治性の濾胞性リンパ腫を対象に、モスネツズマブを評価した国内第1相試験拡大コホートの結果を発表しました。
今回発表された国内第1相試験の拡大コホートは、2レジメン以上の全身治療を受けたことがある再発または難治性の濾胞性リンパ腫患者さんを対象に、モスネツズマブの有効性と安全性を評価した試験で、19人の患者さんが登録されました。主要評価項目は完全奏効割合、主な副次的評価項目は奏効割合、無増悪生存期間、奏効期間などでした。
拡大コホートの解析の結果、臨床的に意義のある完全奏効が認められ、主要評価項目を達成しました。安全性に関しては、これまで実施された海外試験で認められている安全性プロファイルと同様でした。
同社の代表取締役社長 CEOの奥田 修氏は、次のように述べています。
「再発または難治性の濾胞性リンパ腫は、再発を繰り返す治癒が困難な疾患であり、新たな治療戦略が求められています。バイスペシフィック抗体であるモスネツズマブが、完全奏効割合を達成し、寛解が期待できるような結果を示したことを嬉しく思います。一日も早く患者さんに新たな治療選択肢をお届けできるよう、日本での承認申請に向けて尽力してまいります」