第3世代ALK阻害薬ローブレナ、ALK陽性肺がんの適応で発売
2018/11/29
文:がん+編集部
第3世代のALK陽性非小細胞肺がん治療薬ロルラチニブ(製品名:ローブレナ)が発売されました。効能・効果は、ALK阻害薬に抵抗性または不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発非小細胞肺がんです。
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ファイザー株式会社は11月20日に、「ALKチロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性または不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の効能・効果で、ロルラチニブを発売したことを発表しました。
ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんの治療薬として第1世代のクリゾチニブ(製品名:ザーコリ)が、第2世代としてアレクチニブ(製品名:アレセンサ)とセリチニブ(製品名:ジカディア)が発売され、治療の選択肢が広がってきています。しかし、遺伝子耐性変化により既存薬の効果が得られなくなるという課題は残されたままでした。ロルラチニブは第2世代までの耐性メカニズムを考慮して作られた第3世代のALK阻害薬です。
同社取締役執行役員オンコロジー部門長の中村誠氏は「世界に先駆けて、日本のALK肺がん患者さんにローブレナという新しい治療選択肢をお届けすることができ、大変嬉しく思っております。弊社は2012年にザーコリを発売し、ALK肺がんの診断と治療の進展に貢献してきたと自負しております。治療選択肢が増える中、耐性変異などの治療課題は依然として残っており、ローブレナがそのアンメット・ニーズを解決する一助となることを期待しております」と発売に際しコメントしています。
製品名 | ローブレナ(R)錠25mg/100mg(LORBRENA(R) Tablets 25mg/100mg) |
一般名 | ロルラチニブ(Lorlatinib) |
効能・効果 | あALKチロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性又は不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌 |
用法・用量 | 通常、成人にはロルラチニブとして1日1回100mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。 |
製造販売承認取得日 | 2018年9月21日 |
薬価収載日 | 2018年11月20日 |
発売日 | 2018年11月20日 |
薬価 | 25mg:7,216.40円、100mg:25,961.00円 |
製造販売元 | ファイザー株式会社 |