MSI-high

MSI-high エムエスアイハイ
体を構成する細胞が分裂し増殖する際に、分裂後の細胞にはもとと同じようにDNAのセットが分配される必要がある。そのためにDNAはコピーされるが、コピーミスが起こることがある。細胞には、こうしたDNAのコピーミスを修復する機能があり、この機能をミスマッチ・リペア(mismatch repair:MMR)という。
ゲノムには数個の塩基から成る短い塩基配列が何度も繰り返す部分(マイクロサテライト)があるが、MMR機能が低下するとその反復回数に変化が生じ、ゲノムが不安定な状態になることがある。こうした状態をマイクロサテライト不安定性(microsatellite instability:MSI)といい、高頻度に認められる場合をMSI-High(MSI-H)という。MSI-Hが認められる組織は、がんが発生しやすい状態と考えられている。