アイクルシグ、抵抗性/不耐性の慢性骨髄性白血病の慢性期治療薬としてFDAが承認

文:がん+編集部

 ポナチニブ(製品名:アイクルシグ)が、抵抗性または不耐性の慢性期の慢性骨髄性白血病の成人患者さんに対する効能・効果で、米国食品医薬品局(FDA)に承認されました。

アイクルシグ(45mg→15mg)、ベネフィットとリスクを最適化した治療法

 武田薬品工業は2020年12月21日、少なくとも2種類以上のチロシンキナーゼ阻害薬による前治療に対し、抵抗性または不耐性を示した慢性期の慢性骨髄性白血病の成人患者さんを対象とした治療薬として、ポナチニブがFDAから承認されたことを発表しました。今回の承認は、OPTIC試験とPACE試験の5年間のデータに基づくものです。

 OPTIC試験は、チロシンキナーゼ阻害薬耐性の慢性期の慢性骨髄性白血病患者さん283人に対し、ポナチニブによる3種類の用量(45mg/30mg/15mg)で治療し、有効性と安全性を評価した第2相臨床試験です。45mgから開始し15mgに減量する治療を受けた88人の患者さんの42%が、12か月時点でBCR-ABL1IS※≦1%を達成し、28.5か月の観察期間(中央値)で73%の患者さんが奏効を維持していました。これらの患者さんの13%で動脈閉塞の有害事象が認められ、グレード3以上の動脈閉塞は7%で認められました。

 この結果に基づき、慢性期の慢性骨髄性白血病患者さんに対し、ポナチニブの投与量を1日45mgから開始しBCR-ABL1IS≦1%を達成した時点で15mgに減量するという治療法が、改定後の添付文書に追記されます。

 Georgia Cancer CenterのDirectorであるJorge Cortes医師は、次のように述べています。

 「慢性骨髄性白血病の治療は、特に2種類以上のTKI(チロシンキナーゼ阻害薬)に抵抗性または不耐性を示す患者さんでは難しくなることがあります。承認事項の改訂により、医師は慢性期の慢性骨髄性白血病の患者さんの治療過程のより早い段階で、アイクルシグの投与を検討することができるようになり、これは大きな利点をもたらすでしょう。改訂された添付文書で示されているように、アイクルシグの奏効に基づき投与量を調整することによって、医師の懸念であり、かつ慢性期の慢性骨髄性白血病の管理において重要な側面である動脈閉塞性イベントのリスクを軽減しながら、アイクルシグに期待されるベネフィットを患者さんが受容することができます」

※BCR-ABLは、22番染色体のBCR遺伝子と9番染色体のABL遺伝子が、組み換わったことでつながったものをBCR-ABL融合遺伝子といい、白血病細胞を増殖させる原因遺伝子です。BCR-ABL1ISは、国債指標で補正されたBCR-ABL1の値です。