マブキャンパス、同種造血幹細胞移植の前治療の効能・効果で適応追加

文:がん+編集部

 アレムツズマブ(製品名:マブキャンパス)が、同種造血幹細胞移植の前治療薬としての適応が追加承認されました。

マブキャンパス、GVHDや移植片拒絶などの発症抑制に期待

 サノフィは2020年12月25日、アレムツズマブが、「同種造血幹細胞移植の前治療」に対する効能・効果として追加の承認を取得したことを発表しました。今回の適応追加承認は、医師主導で実施されたHEO402試験とHEO403試験の結果に基づくものです。

 造血幹細胞移植には、自家造血幹細胞移植と同種造血幹細胞移植があります。自家造血幹細胞移植は、患者さん自らの造血幹細胞を使用した治療。同種造血幹細胞移植は、白血球の型が一致したドナーから採取された正常な骨髄を患者さんに移植して、血液の元となる骨髄を正常なものに入れ替える治療法です。そのため、ドナーから移植した白血球が、患者さんを攻撃する移植片対宿主病(GVHD)や移植片拒絶などが、治療の課題とされています。

 アレムツズマブは、CD52抗原に結合する抗体です。慢性リンパ性白血病細胞や免疫細胞の膜に発現するCD52と結合することで、抗体依存性細胞傷害活性と補体依存性細胞傷害活性により細胞溶解を引き起こします。そのため、同種造血幹細胞移植の前処置としてアレムツズマブを使用することで、患者さんやドナーから移植されたT細胞などを除去し、移植片拒絶やGVHDの発症を抑制することが期待されます。

 同社は、今回の適応追加の承認に際し、次のように述べています。

 「国内の血液疾患と移植の領域では約20年の歴史を積み重ね、これまで7つの製品と13の適応症を通じて、約5万人の患者さんの健康に貢献してきました。今回、加わった同種造血幹細胞移植の新たな治療選択肢を通して、ひとりでも多くの患者さんやそのご家族の笑顔に貢献できるよう、引き続き努力してまいります」