オプジーボ、食道がんに対する術後補助療法としてEMAが申請を受理
2021/01/28
文:がん+編集部
ニボルマブ(製品名:オプジーボ)が、術前補助化学放射線療法後および切除後の食道がんまたは胃食道接合部がんの術後補助療法として、欧州医薬品庁(EMA)に申請が受理されました。
CheckMate-577試験では、オプジーボはプラセボに対し無病生存期間を2倍延長
ブリストル マイヤーズ スクイブ社は1月4日、術前補助化学放射線療法および切除後の病理学的残存病変がある食道がんまたは胃食道接合部がんの成人患者さんに対する術後補助療法として、ニボルマブの販売承認申請をEMAが受理したことを発表しました。今回の申請は、CheckMate-577試験の結果に基づくものです。
CheckMate-577試験は、術前補助化学放射線療法を受け、完全奏効が得られなかった切除後の食道がんまたは胃食道接合部がん患者さん794人を対象に、術後補助療法としてニボルマブとプラセボを比較した第3相臨床試験です。解析の結果、ニボルマブはプラセボに対し、無病生存期間の中央値を2倍延長しました。安全性に関しては、これまでに認められた安全性プロファイルと一致していました。
同社の消化器がん領域担当開発責任者であるIan M. Waxman医師は、次のように述べています。
「化学療法と外科手術の両方の治療を受けている限局性疾患の食道がんの大多数の患者さんは、完全奏効を達成していません。この患者さんにおける再発リスクは容認できないほど高く、より効果的な治療選択肢の確立が不可欠です。EMAが我々の申請を受理したことは、食道がんコミュニティにとって重要な進歩を表しており、このベネフィットを受ける可能性のあるEUの患者さんにオプジーボを提供できることを楽しみにしています」
今回の申請が受理されたため、これから中央審査が開始されます。