HSP90阻害薬TAS-116、GISTに対する臨床試験で無増悪生存期間を有意に延長

文:がん+編集部

 消化管間質腫瘍(GIST)に対し、HSP90阻害薬ピミテスピブ「TAS-116」を評価した第3相臨床試験の結果、無増悪生存期間の有意な延長が認められました。

TAS-116、HSP90阻害でがんの増殖や生存にかかわるタンパク質を不安定化し減少させる分子標的薬

 大鵬薬品工業は2月22日、既治療のGISTに対し、ピミテスピブとプラセボを比較したCHAPTER-GIST-301試験の結果を発表しました。

 CHAPTER-GIST-301試験は、イマチニブ(製品名:グリベック)、スニチニブ(製品名:スーテント)およびレゴラフェニブ(製品名:スチバーガ)の治療歴がある20歳以上のGIST患者さん81人を対象に、ピミテスピブとプラセボを比較した無作為割付二重盲検の第3相臨床試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次評価項目は全生存期間、安全性、QOLなどです。試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間の有意な延長が認められました。

 HSP(Heat Shock Protein:熱ショックタンパク質)90は、がん細胞や腫瘍組織に高発現しており、高い活性状態で存在することから、がんの生存や維持に重要であることが知られています。GISTや膀胱がん、急性骨髄性白血病、乳がん、非小細胞肺がん、大腸がん、黒色腫においてHSP90の発現はがんの進行や予後と相関しているといわれています。

 ピミテスピブは、このHSP90を阻害することでがんの増殖や生存にかかわるタンパク質を不安定化し、減少させることで抗腫瘍効果を発揮する分子標的薬です。

 同社は、本試験の結果を学術集会や学術雑誌で公表を予定し、GSITの早期の申請を目指し準備を進めていくとしています。