オプジーボ、尿路上皮がんの術後補助療法の効能・効果で国内申請
2021/04/20
文:がん+編集部
ニボルマブ(製品名:オプジーボ)が、尿路上皮がんに対する術後補助療法として国内承認申請されました。
オプジーボ、ChekMate-274試験の結果、プラセボに対し再発または死亡リスクを30%低下
小野薬品工業は3月31日、抗PD-1抗体ニボルマブについて、尿路上皮がんに対する術後補助療法の効能または効果の追加にかかわる製造販売承認事項一部変更承認申請を厚生労働省に対し行ったことを発表しました。今回の申請は、ChekMate-274試験の結果に基づくものです。
ChekMate-274試験は、根治切除後の再発リスクが高い筋層浸潤性尿路上皮がん患者さんを対象に、ニボルマブとプラセボを比較した第3相臨床試験です。ニボルマブまたはプラセボを2週間間隔で治療を、再発または忍容できない毒性が認められるまで、最長1年間継続されました。主要評価項目は全患者さんとPD-L1発現レベルが1%以上の患者さんにおける無病生存期間で、副次的評価項目は全生存期間、非尿路上皮無再発生存期間、疾患特異的生存期間でした。
全患者さん対象の無病生存期間は、ニボルマブで中央値21.0か月、プラセボ10.9か月で、再発することなく患者さんが生存した期間を約2倍に延長し、再発または死亡リスクを30%低下。PD-L1発現レベルが1%以上の患者さん対象の解析から、ニボルマブはプラセボに対し再発または死亡リスクを47%低下したことがわかりました。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一貫していました。