「オプジーボ+カボメティクス」併用療法、進行腎細胞がんの一次治療として欧州で承認

文:がん+編集部

 「ニボルマブ(製品名:オプジーボ)+カボザンチニブ(製品名:カボメティクス)」併用療法が、進行腎細胞がんの一次治療として欧州委員会に承認されました。

「オプジーボ+カボメティクス」併用療法、スーテントと比べ死亡リスクを40%低下

 ブリストル マイヤーズ スクイブ社は4月14日、進行腎細胞がんの成人患者さんの一次治療薬として、「ニボルマブ+カボザンチニブ」併用療法を欧州委員会が承認したことを発表しました。今回の承認は、CheckMate-9ER試験の結果に基づくものです。

 CheckMate-9ER試験は、未治療の進行または転移性腎細胞がん患者さん651人を対象に、「ニボルマブ+カボザンチニブ」併用療法とスニチニブ(製品名:スーテント)を比較した第3相臨床試験です。治療を受けた患者さんの内訳は、低リスク23%、中リスク58%、高リスク20%、PD-L1発現レベル1%以上25%です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次的評価項目は全生存期間および奏効率で、いずれの評価項目でも良好な有効性が認められました。

 安全性に関して、10%以上で最も頻繁に報告された副作用は、下痢(64.7%)、疲労(51.3%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群(40.0%)、口内炎(38.8%)、筋骨格痛(37.5%)、高血圧(37.2%)、発疹(36.3%)、甲状腺機能低下症(35.6%)、食欲減退(30.3%)、悪心(28.8%)、腹痛(25.0%)、味覚異常(23.8%)、上気道感染症(20.6%)、咳嗽(20.6%)、そう痒症(20.6%)、関節痛(19.4%)、嘔吐(18.4%)、発声障害(17.8%)、頭痛(16.3%)、消化不良(15.9%)、浮動性めまい(14.1%)、便秘(14.1%)、発熱(14.1%)、浮腫(13.4%)、筋痙縮(12.2%)、呼吸困難(11.6%)、蛋白尿(10.9%)、および甲状腺機能亢進症(10.0%)でした。

 最短10.6か月の追跡調査の結果は、以下の通りです。

無増悪生存期間
「ニボルマブ+カボザンチニブ」併用療法:16.6か月
スニチニブ:8.3か月
全生存期間
「ニボルマブ+カボザンチニブ」併用療法は、スニチニブと比べ、死亡リスクを40%低下(中央値は未達で評価不能)
奏効率
「ニボルマブ+カボザンチニブ」併用療法:55.7%
スニチニブ:27.1%
グレード3以上の有害事象発現率
「ニボルマブ+カボザンチニブ」併用療法:75%
スニチニブ:71%
有害事象人よる治療中止率
「ニボルマブ+カボザンチニブ」併用療法:5.6%(ニボルマブのみ6.6%/カボザンチニブのみ7.5%)
スニチニブ:8.8%

 イェーナ大学病院の内科教授兼泌尿器科長であるMarc-Oliver Grimm医師は、次のように述べています。

 「ニボルマブとカボザンチニブの併用療法は、進行腎細胞がんの治療薬として実証された2つの薬剤を組み合わせたものであり、CheckMate-9ER試験では、スニチニブと比較して、主な評価項目および患者サブグループ全体で良好な有効性を示しました。また、同併用療法の安全性プロファイルは従来のプロトコルによって管理可能であり、治療関連の投与中止率は低くなりました。本日の承認により、EUの臨床医師は、進行腎細胞がん患者さんに対し、疾患の早期管理を達成し生存予後を改善する可能性を持つ新たな併用療法を提供できるようになります」

 また、国際腎臓がん連合会長であるRachel Giles医学博士は、次のように述べています。

 「研究の進展により、患者さんは進行腎臓がんを抱えながら長く生きられるようになり、治療が日々の生活に与える影響を検討する重要性が増しています。進行腎細胞がん患者さんに対し、疾患管理はもちろん、健康関連の生活の質を維持できる可能性のある新しいファーストラインの併用療法が承認され、うれしく思います」