「ペボネジスタット+アザシチジン」、PANTHER試験で無イベント生存期間を延長せず

文:がん+編集部

 高リスク骨髄異形成症候群、慢性骨髄単球性白血病、低芽球性の急性骨髄性白血病の患者さんを対象に、一次治療として「ペボネジスタット+アザシチジン」併用療法を評価したPANTHER試験で、主要評価項目の無イベント生存期間の延長が達成されませんでした。

ペボネジスタット、「NEDD8活性化酵素」を阻害しがん細胞を死滅させる分子標的薬

 武田薬品工業は9月2日、PANTHER試験(Pevonedistat-3001)の主要評価項目である無イベント生存期間が、事前に規定した統計学的に有意な延長を達成できなかったことを発表しました。

 PANTHER試験は、高リスク骨髄異形成症候群、慢性骨髄単球性白血病、低芽球性の急性骨髄性白血病の患者さんを対象に、一次治療として「ペボネジスタット+アザシチジン」併用療法とアザシチジンを比較した第3相試験です。主要評価項目は無イベント生存期間、副次的評価項目は全生存期間などでした。無イベント生存期間は、高リスク骨髄異形成症候群と慢性骨髄単球性白血病患者さんは、死亡または急性骨髄性白血病への移行のいずれか早い方までの期間、急性骨髄性白血病の患者さんは死亡までの期間と定義されました。

 解析の結果、「ペボネジスタット+アザシチジン」併用療法はアザシチジンと比較して、無イベント生存期間の統計学的に有意な延長が認められませんでした。安全性に関しては、これまでに報告された結果と一致していました。

 ペボネジスタットは、「NEDD8活性化酵素」を阻害することでタンパク質の恒常性を阻害しがん細胞を死滅させる分子標的薬です。

 同社のオンコロジー疾患領域ユニット ヘッドであるクリス・アレント医学博士は、次のように述べています。

 「今回の結果は遺憾ではありますが、我々は得られた全データへの理解を深めるよう努め、本試験から得られた知見を十分な治療を受けることができない患者さんのために、治療選択肢の可能性に対する研究開発の指針となる情報を提供する予定です。この試験にご参加いただいた患者さんとそのご家族、支援団体や治験責任医師の皆さんに感謝申し上げます。皆さんのご協力なしでは、この意義深い試験は実施できませんでした」