「イミフィンジ+トレメリムマブ」、切除不能な肝臓がんの一次治療として全生存期間を改善

文:がん+編集部

 「デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)+トレメリムマブ」併用療法が、切除不能な肝臓がん患者さんの一次治療として全生存期間の延長が示されました。

イミフィンジにトレメリムマブを追加しても重度の肝毒性は増加せず

 アストラゼネカは10月25日、切除不能な肝臓がんの一次治療として「デュルバルマブ+トレメリムマブ」併用療法を評価したHIMALAYA試験の良好な結果を発表しました。

 HIMALAYA試験は、全身療法による前治療歴がなく、局所療法が適さない切除不能な進行肝臓がん患者さん1,324人を対象に、デュルバルマブ単剤、「デュルバルマブ+トレメリムマブ」併用療法を、ソラフェニブ(製品名:ネクサバール)と比較した第3相試験です。「デュルバルマブ+トレメリムマブ」併用療法は、デュルバルマブ1,500mgにトレメリムマブ300mgを初回のみ追加投与したあと、4週間ごとにデュルバルマブが投与されました(STRIDEレジメン)。

 主要評価項目は、STRIDEレジメンとソラフェニブを比較した全生存期間でした。主な副次的評価項目はデュルバルマブとソラフェニブを比較した全生存期間と、STRIDEレジメンとデュルバルマブ単剤の奏効率、無増悪生存期間でした。

 解析の結果、STRIDEレジメンはソラフェニブと比較して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある全生存期間の延長を示しました。安全性に関しては、良好な安全性プロファイルを示しており、デュルバルマブにトレメリムマブを追加しても重度の肝毒性の発現が増加することはありませんでした。

 また、デュルバルマブ単剤療法は、ソラフェニブに対し全生存期間の非劣性を示し、忍容性プロファイルの改善が認められました。

 Memorial Sloan Kettering Cancer Centerの指導医で、第3相HIMALAYA試験の治験責任医師である Ghassan Abou-Alfa医師は次のように述べています。

 「HIMALAYA試験は、免疫チェックポイント阻害薬であるイミフィンジに、新たに抗CTLA-4抗体をプライミングとして単回追加投与する初めての第3相試験です。これにより、肝臓がんに対する患者さん自身の免疫系の機能を高め、副作用を最小限にとどめながら生存期間の最大化が期待できます。これは肝臓がんの患者さんにとって非常に素晴らしいニュースです」