血中アミノ酸プロファイルを調べることで、がん免疫療法が有効な患者さんを選別できることを発見

2022/06/02

文:がん+編集部

 血液中のアミノ酸プロファイルを調べることで、免疫チェックポイント阻害薬が有効な患者さんを選別できることが明らかになりました。

治療成績の向上、不必要な治療による不利益の回避につながることが期待

 久留米大学は2022年5月23日、血液中の4つのアミノ酸の構成を調べることで、免疫チェックポイント阻害薬が効きやすい患者さんの選別が可能になることを発見したと発表しました。同大学、神奈川がんセンター、味の素株式会社の共同研究によるものです。

 免疫チェックポイント阻害薬は効きやすい人と効きにくい人がいるため、事前に効きやすい人を予測する指標を見つける研究が進んでいます。

 研究グループは、免疫チェックポイント阻害薬の「ニボルマブ(製品名:オプジーボ)」と「ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)」による治療を受けた進行・再発の肺がん患者さん53人を対象に、患者さんの血液に含まれる36種類のアミノ酸とその代謝物を解析。その結果、「アルギニン」「セリン」「グリシン」「キノリン酸」の4種類のアミノ酸・代謝物の濃度を組み合わせた指標により、効きやすい人と効きにくい人の選別ができることを明らかにしました。

 研究グループは本研究の意義 として、次のように述べています。

 「本研究の成果として、アミノ酸プロファイル解析が免疫チェックポイント阻害薬の臨床効果を予測するバイオマーカーとして臨床応用されれば、個別化がん免疫治療が可能となり、高い効果の期待される患者さんを選択することによる治療成績の向上や、不必要な治療による不利益(有害事象合併・医療費浪費)の回避につながるものと期待されます」