「タフィンラー+メキニスト」、BRAF V600E変異がある切除不能または転移性の固形がんに対する効能・効果でFDAが承認

2022/08/01

文:がん+編集部

 「ダブラフェニブ(製品名:タフィンラー)+トラメチニブ(製品名:メキニスト)」併用療法が、BRAF V600E変異がある切除不能または転移性の固形がんに対する効能・効果で米国食品医薬品局(FDA)に承認されました。

BRAF V600E変異陽性固形がんの患者さんに対して最大80%の奏効率

 ノバルティスは2022年6月23日、「ダブラフェニブ+トラメチニブ」併用療法が、FDAから承認を取得したことを発表しました。適応は、BRAF V600E変異がある切除不能または転移性の固形がんで、前治療後に進行がみられ他に治療選択肢がない成人患者さんと6歳以上の小児患者さんです。今回の承認は、3つの臨床試験の結果に基づくものです。

 第2相ROARバスケット試験およびNCI-MATCH Subprotocol H試験では、「ダブラフェニブ+トラメチニブ」併用療法により、高悪性度と低悪性度の神経膠腫、胆道がん、特定の婦人科がんと消化器がんなど、BRAF V600E変異陽性固形がんの患者さんに対して最大80%の奏効率が得られました。追加試験として行われたX2101試験では、小児患者さんを対象に「ダブラフェニブ+トラメチニブ」併用療法の臨床的有益性と、許容できる安全性プロファイルが示されました。

 同社のOncology USのExecutive Vice PresidentであるReshema Kemps-Polanco氏は、次のように述べています。

 「がんへの取り組みは複雑なものです。だからこそ、がん治療のさらなる進歩や新しいアプローチを追求する上で、科学に基づくことが極めて重要なのです。私たちは患者さんに、そしてがんとともに生きる多くの人々のために何が出来るか模索する中で、今回の承認を実現するべく協働してきた多くの人とチームに感謝しています」