切除不能な転移性大腸がんを対象に「レンビマ+キイトルーダ」併用療法を評価したLEAP-017試験、主要評価項目を達成せず

2023/04/27

文:がん+編集部

 切除不能な転移性大腸がんを対象に、「レンバチニブ(製品名:レンビマ)+ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)」併用療法を評価したLEAP-017試験において、主要評価項目である全生存期間の有意な改善が認められませんでした。

「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、全生存期間の改善傾向を示すが統計学的有意性はなし

 エーザイ株式会社と米メルク社は2023年4月7日、切除不能な転移性の大腸がんを対象に、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法を評価したLEAP-017試験において、主要評価項目を達成できなかったことを発表しました。

 LEAP-017試験は、前治療中またはその後に増悪、または前治療に対して不耐容となった、ミスマッチ修復機構を有するまたは高頻度マイクロサテライト不安定性を有さない切除不能転移性大腸がん患者さん480人を対象に、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法とレゴラフェニブ(製品名:スチバーガ)またはTAS-102を比較した第3相試験です。主要評価項目は全生存期間、重要な副次評価項目は無増悪生存期間、客観的奏効率、奏効期間などでした。

 最終解析の結果、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法は、レゴラフェニブまたはTAS-102と比較して全生存期間の改善傾向を示しましたが、事前に定められた統計学的有意性の基準を満たさなかったため、主要評価項目を達成できませんでした。また、重要な副次評価項目である無増悪生存期間、客観的奏効率、奏効期間についても、改善傾向を示しましたが、事前に定められた統計解析計画に従い、統計学的有意性は検証されませんでした。

 安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと同様でした。