リムパーザ、BRCA遺伝子変異陽性転移性去勢抵抗性前立腺がんの治療薬としてFDAが承認

2023/06/29

文:がん+編集部

 オラパリブ(製品名:リムパーザ)とアビラテロン(製品名:ザイティガ)の併用療法における、BRCA遺伝子変異陽性転移性去勢抵抗性前立腺がんの効能・効果について、米国食品医薬品局(FDA)が承認しました。

「リムパーザ+ザイティガ」併用療法、「プラセボ+ザイティガ」併用療法と比較して病勢進行または死亡リスクを76%低下

 アストラゼネカと米メルク社は2023年6月1日、BRCA遺伝子の病的変異または病的変異疑いのある転移性去勢抵抗性前立腺がんに対する治療薬として、「オラパリブ+アビラテロン+プレドニゾロン」併用療法が米国で承認されたことを発表しました。今回の承認は、PROpel試験のサブグループ解析に基づくものです。

 PROpel試験は、転移性去勢抵抗性前立腺がんと診断された後に化学療法と新規ホルモン製剤による治療歴のない患者さんを対象に、「オラパリブ+アビラテロン+プレドニゾロン」併用療法と「プラセボ+アビラテロン+プレドニゾロン」併用療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次評価項目は全生存期間、二次進行または死亡までの期間、初回の後治療までの期間がなどでした。

 BRCA遺伝子変異陽性の患者さんに対する解析で、「オラパリブ+アビラテロン+プレドニゾロン」併用療法は「プラセボ+アビラテロン+プレドニゾロン」併用療法と比較して、病勢進行または死亡リスクを76%低下しました。また、全生存期間でも臨床的に意義のある延長が認められ、死亡リスクを70%低下しました。

 米国ノースカロライナ州ダーラムにあるデュークがん研究所の医師であり、第3相PROpel試験の治験担当医師であるAndrew Armstrong氏は、次のように述べています。

 「画像診断による病勢進行や死亡の予防またはその期間を延長させることは、がん治療を評価する上での重要な臨床評価項目であり、患者さんとその介護者やご家族にとって非常に重要です。PROpel試験の結果は、BRCA遺伝子変異陽性の転移性去勢抵抗性前立腺がんの標準治療としてリムパーザの併用療法を迅速に検討すべきであるという、臨床的に意義のあるベネフィットを示しました」