EGFRex20挿入変異陽性の非小細胞肺がん対象に「RYBREVANT+化学療法」を評価したPAPILLON試験の結果発表

2023/08/25

文:がん+編集部

 EGFRエクソン20挿入変異がある非小細胞肺がんを対象に、「アミバンタマブ(製品名:RYBREVANT)+化学療法(カルボプラチン+ペメトレキセド)」併用療法を評価したPAPILLON試験の結果を発表。無増悪生存期間の統計学的有意かつ臨床的に意義のある結果が認められました。

主要評価項目の無増悪生存期間において、統計学的有意かつ臨床的に意義のある改善示す

 ヤンセンファーマ株式会社は2023年7月17日、PAPILLON試験の主要な結果を発表しました。

 PAPILLON試験は、EGFRエクソン20挿入変異がある進行性または転移性非小細胞肺がんを新たに診断された患者さんを対象に、「アミバンタマブ+化学療法」併用療法と化学療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次評価項目は全奏効率、最初の治療の後に行った治療後の無増悪生存期間、病勢進行までの期間、全生存期間などでした。

 解析の結果、「アミバンタマブ+化学療法」併用療法は化学療法と比較して、無増悪生存期間の統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一貫していました。

 ヤンセン・リサーチ&ディベロップメント、オンコロジー領域部門グローバル責任者を務めるPeter Lebowitz医学博士は、次のように述べています。

 「PAPILLON試験の結果は、EGFR エクソン20挿入変異を有する非小細胞肺がん患者さんの治療において、RYBREVANTと化学療法を併用することの有効性を支持するものです。RYBREVANTは、米国においてEGFRエクソン20挿入変異を有する再発または難治性の非小細胞肺がん患者さんを対象として承認された初めての治療薬です。このような患者さんは、依然としてアンメットニーズを抱えています。本第3相試験は、EGFR変異を有する非小細胞肺がん患者さんを対象とした、RYBREVANTをベースとしたレジメンの評価を目的として進行中の、複数のピボタル試験のうち結果が得られた最初の試験です」