デュベリシブ 慢性リンパ性白血病・小リンパ球性リンパ腫・濾胞性リンパ腫の治療薬として米FDAで承認

2018/10/03

文:がん+編集部

 デュベリシブが慢性リンパ性白血病・小リンパ球性リンパ腫・濾胞性リンパ腫の新たな治療薬として米FDAで承認。他の血液がんでの開発や日本での承認が期待されます。

PI3K-デルタとPI3K-ガンマの二重阻害剤として初の承認薬

  株式会社ヤクルト本社は9月26日、提携先である米ベラステム社が、「デュベリシブ」ががん治療薬として米国食品医薬品局(FDA)から、再発または難治性の慢性リンパ性白血病・小リンパ球性リンパ腫濾胞性リンパ腫を対象として承認を取得したと発表しました。

 デュベリシブは、ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼ(PI3K)阻害剤で、PI3K-デルタとPI3K-ガンマの2つを阻害します。今回の承認は、少なくとも2つの前治療歴がある再発または難治性の慢性リンパ性白血病・小リンパ球性リンパ腫・濾胞性リンパ腫に対するものです。

 6月5日のヤクルト本社とベラステム社によるデュベリシブに関する提携発表時には、ヤクルト本社取締役常務執行役員・医薬事業本部長の伊藤正徳氏は「日本では、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫と濾胞性リンパ腫を治療する原稿の手段は極めて限られていますが、両適応症における有効性および安全性を支持する堅固な臨床データを有しています。開発計画を拡大し、末梢T細胞リンパ腫および、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の追加適応症を含めることを計画しています」とコメントしていました。

 今回の発表でも米国での承認取得を受け、ヤクルト本社はデュベリシブの日本における臨床開発を一層円滑に進めるとしています。