「笑い」の医学的効果検証の第2弾を近畿大と吉本興業が開始
2022/04/19
文:がん+編集部
「笑い」によるがん経験者の生活の質の向上とストレス緩和を目指し、近畿大学と吉本興業が「笑い」の医学的効果を検証する共同研究の第2弾を開始しました。
「笑い」によるがん経験者の生活の質の向上とストレス緩和を目指す
近畿大学は2022年3月28日、「笑い」を医学的に検証する共同研究の第2弾を4月から開始することを発表しました。同大医学部内科学教室の小山敦子教授、同医学部の阪本亮講師を中心とする研究グループと吉本興業による共同研究です。
研究チームは、2017年に行った第1弾の検証で、笑いが「緊張・不安」「怒り・敵意」「疲労」のスコアを改善することを報告。今回の調査では、がん経験者を対象に、自宅などでお笑いDVD(名人による漫才と落語など3種類)を毎日15分以上、4週間鑑賞し、採血による酸化ストレス測定とアンケートによる心理検査が行われます。
がん経験者がお笑いを鑑賞し続けることで、生活の質がどの程度向上するのか、精神状態や酸化ストレス、抗酸化力への影響を調査し、調査で得られた参加者の性別、年齢などのデータをもとに、笑いへの反応や効果予測などが検証されます。
同研究は、近畿大学と吉本興業が2016年12月に締結した包括連携協定および近畿大学の「”オール近大”新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」の一環として実施されます。
研究グループは、次のように述べています。
「将来的にはがん経験者の方の生活の質向上の手法を確立させるなど、新しい価値の提供につなげていきたいと考えています」
調査概要
調査期間:2022年4月4日(月)~9月30日(金)調査方法:研究チームが提供するお笑いDVDを毎日15分以上、4週間にわたり鑑賞
近畿大学病院にて研究初日と最終日に酸化ストレスを測定
心理検査を含む質問票を記入
対 象:がんと診断されている20歳以上の方で、現在治癒しているまたは安定している方
参加方法:QRコードを読み取り、メールで申込み
※条件、応募人数により参加できない場合あり
申込締切:2022年9月2日(金)
※定員に達し次第、締切