エンハーツ、トラスツズマブを含む前治療を受けたHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発胃がんの適応としてEUで承認
2023/01/18
文:がん+編集部
トラスツズマブ デルクステカン(製品名:エンハーツ)が、「トラスツズマブを含む前治療を受けたHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発胃がん」を適応として、欧州連合(EU)で承認されました。
エンハーツ、乳がんに続き2つ目の適応症としてEUで承認
第一三共株式会社とアストラゼネカは2022年12月19日、トラスツズマブ デルクステカンが「トラスツズマブを含む前治療を受けたHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発胃がん」を適応として、欧州委員会から一部変更承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、DESTINY-Gastric02試験とDESTINY-Gastric01試験の結果に基づくものです。
HER2は、胃がん、乳がん、肺がんや大腸がんを含む多くのがん細胞表面に発現するタンパク質で、胃がん患者さんの約5人に1人がHER2陽性と言われています。トラスツズマブ デルクステカンが承認されるまでは、EUにおいて、トラスツズマブを含む前治療を受けたHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発胃がんを対象に承認された抗HER2療法はありませんでした。
トラスツズマブ デルクステカンは、EUにおいて、胃がんを対象に承認された初めての抗体薬物複合体であり、欧州委員会より承認を受けた適応がん種は、乳がんに続いて2つ目となります。
両社は、次のように述べています。
「HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発胃がん治療における新たな選択肢を提供することで、EUのより多くのがん患者さんに貢献してまいります」