キイトルーダ、切除不能進行・再発食道がんへの適応で承認申請
2019/10/03
文:がん+編集部
ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)について、切除不能進行・再発食道がんに対する効能・効果で承認申請が行われました。
KEYNOTE-181試験の結果、死亡リスク31%低減
MSDは9月10日、切除不能進行・再発食道がんに対する効能・効果で、ペムブロリズマブの製造販売事項一部変更を承認申請したことを発表しました。今回の承認申請は、第3相臨床試験KEYNOTE-181試験の結果に基づくものです。
KEYNOTE-181試験は、標準治療後に進行したPD-L1陽性の扁平上皮がんと腺がんを含む食道がんまたは食道胃接合部がんに対する臨床試験です。2次治療として、ペムブロリズマブと化学療法(パクリタキセル、ドセタキセル、またはイリノテカン)を比較して、主要評価項目の全生存期間で評価されました。その結果、ペムブロリズマブを単独投与された患者さんで、死亡リスクが31%低減したそうです。この条件の患者さんに対して抗PD-1抗体が、生存期間の効果を示したのはこれが初めてです。
ペムブロリズマブは、2017年2月に国内発売され、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がん、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形がんの、5つのがん種で承認を取得しています。また、切除不能または転移性腎細胞がんと頭頸部がんについて、製造販売承認事項一部変更承認申請中です。乳がん、大腸がん、卵巣がん、胃がん、肝細胞がん、小細胞肺がん、子宮頸がん、進行性固形がん、前立腺がんなどを対象とした後期臨床試験も進行中です。