アドセトリス、CHL/PTCLに対する2つの治験で有効性を示す

文:がん+編集部

 古典的ホジキンリンパ腫(CHL)と末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を対象とした2つの治験の結果が、米国血液学会(ASH)で発表されました。

ECHELON-1試験、A+AVD療法で病勢進行・死亡リスクを31%減少

 武田薬品工業は12月10日、ブレンツキシマブ ベドチン(製品名:アドセトリス)を用いたECHELON-1試験とECHELON-2試験の結果をASHで報告したことを発表しました。

 ECHELON-1試験は、ステージ3または4期のCHL患者さんを対象とした臨床試験。A+AVD療法(ブレンツキシマブ ベドチンとアドリアマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)と、ABVD療法(アドリアマイシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)併用療法を比較しました。

 その結果、4年無増悪生存期はA+AVD療法81.7%、ABVD療法75.1%。病勢進行または死亡リスクがA+AVD療法で31%減少しました。ステージ、年齢、予後スコアを含む大部分のサブグループで、A+AVD療法は、無増悪生存期間を改善していました。安全性に関しては、末梢神経障害が、ABVD療法43%と比べ、A+AVD療法では67%と多く認められました。

 ECHELON-2試験は、CD30陽性のPTCL患者さんに対する臨床試験です。A+CHP療法(ブレンツキシマブ ベドチンとシクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾン)と、CHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)を比較して、有効性と安全性で評価しました。

 その結果、A+CHP療法はCHOP療法に比べ、無増悪生存期間を有意に改善。また、関して、A+CHP併用療法を受けた患者のうち、造血幹細胞移植を受けた38人の3年無増悪生存期間は76.1%だったのに対し、移植を受けなかった76人の3年無増悪生存期間は53.3%でした。

 ブレンツキシマブ ベドチンは、がん細胞で発現しているCD30に結合するモノクローナル抗体と、微小管阻害作用をもつモノメチルアウリスタチンE(MMAE)を結合させた抗体薬物複合体です。CD30と結合し細胞内に取り込まれ、MMAEにより微小管阻害作用を起こすことで細胞増殖を抑制します。CHLとPTCLのいくつかのサブタイプでは、CD30の発現がみられます。