胆管がん「胆管内乳頭状腫瘍」で、治療経過が良好かを判別する診断マーカーを発見

文:がん+編集部

 治療経過が良い胆管がんと、治療経過が悪い胆管がんの判別が可能になる診断マーカーや治療標的となる候補分子が明らかになりました。

1型はGNASとKRAS遺伝子変異、2型はTP53とSMDA遺伝子変異が多く認められる

 東北大学は2月27日、胆管がんの胆管内乳頭状腫瘍において、性質や治療経過が異なる2つの型の特徴を明らかにしたと発表しました。東北大学大学院医学系研究科消化器外科学分野、札幌東徳洲会病院医学研究所、旭川医科大学医学部内科学講座の3施設の共同研究によるものです。

 胆管内乳頭状腫瘍は病理学的に1型、2型に分類されますが、それらがどのように異なるのか、詳細な性質は不明でした。研究グループは、東北大学で外科手術を受けた胆管内乳頭状腫瘍の患者さん36人を、病理学的形態を指標に1型と2型に分類。臨床病理学的特徴や31個のがん関連遺伝子変異、がん関連タンパク質の発現異常について調べました。

 1型は、細かく細い突起状の形態で主に肝臓内の胆管に発生し、がんが胆管内にとどまる非浸潤がんが多く、治療経過が比較的いいという特徴がわかりました。一方、2型は、ゴツゴツした不揃いな形態で主に肝臓外の胆管に発生し、胆管周囲に浸潤するがんが多く、治療経過が悪いという特徴が示されました。

 遺伝子解析の結果では、GNAS、KRAS、SMAD4、TP53、STK11遺伝子などの変異が確認され、1型では特にGNASとKRAS遺伝子変異が、2型では、TP53とSMDA4遺伝子変異が多く認められました。検出された遺伝子変異は診断マーカーや治療標的の候補となる可能性があり、胆管内乳頭状腫瘍を効率よく発見し、治療する方法の開発が期待されます。