3剤併用療法(ビラフトビ、メクトビ、アービタックス)、BRAF陽性大腸がんに対する効能・効果で承認申請

文:がん+編集部

 BRAF遺伝子変異のある切除不能・再発の大腸がんに対する、エンコラフェニブ(製品名:ビラフトビ)・ビニメチニブ(製品名:メクトビ)・セツキシマブ(製品名:アービタックス)の3剤併用療法の効能・効果について、承認申請が行われました。

3剤併用療法は、対照化学療法に対し死亡リスクを48%低減

 小野薬品工業は3月4日、BRAF遺伝子変異を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんに対する効能・効果で、エンコラフェニブ、ビニメチニブ、セツキシマブ3剤併用療法の承認申請を行ったことを発表しました。今回の申請は、国際共同無作為化非盲検第3相試験BEACON CRC試験の結果に基づくものです。

 BEACON CRC試験は、1次治療または2次治療後に進行したBRAFV600E変異を有する治癒切除不能な進行または再発の結腸・直腸がんの患者さん655人が対象。エンコラフェニブ、ビニメチニブ、セツキシマブ3剤併用療法、または、エンコラフェニブ、セツキシマブ2剤併用療法、イリノテカンとセツキシマブを含む対照併用療法に、患者さんを1:1:1 に無作為に割り当てた臨床試験です。

 試験の結果、主要評価項目の1つ全生存期間の中央値は、3剤併用9.0か月、対照化学療法5.4か月で、3剤併用療法が統計学的に有意な延長を示しました(ハザード比0.52;95%信頼区間:0.39-0.70;p<0.0001)。もう1つの主要評価項目である奏効率では、3剤併用26.1%、対照化学療法1.9%で、3剤併用療法で統計学的に有意な改善が認められました。

 「MAPKシグナル伝達経路」は、細胞増殖に関連する重要な経路で、さまざまなタンパク質が関わっています。この経路で働くタンパク質が異常になると、悪性黒色腫、大腸がん、非小細胞肺がんなどの多くのがんになることが示されています。エンコラフェニブは「BRAFキナーゼ阻害薬」、ビニメチニブは「MEK阻害薬」といわれる薬で、両剤ともMAPKシグナル伝達経路に関わるタンパク質を標的とすることで、がんに関わる異常なシグナルを阻止する狙いの薬です。