トラスツズマブ デルクステカン、HER2陽性胃がんを対象に国内申請

文:がん+編集部

 トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)が、HER2陽性の胃がんに対する効能・効果で国内承認申請されました。

DESTINY-Gastric01試験では、奏効率・全生存期間の高い改善を示す

 第一三共は5月7日、HER2に対する抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカンについて、HER2陽性の胃がんにかかる効能または効果を追加する、国内における製造販売承認事項の一部変更承認の申請を行ったことを発表しました。第2相DESTINY-Gastric01試験と日米共同第1相臨床試験の結果に基づくものです。

 DESTINY-Gastric01試験は、トラスツズマブ(製品名:ハーセプチン)を含む2つ以上の前治療を受けたHER2過剰発現の再発・進行性胃がんまたは胃食道接合部腺がん患者さん189人を対象にトラスツズマブ デルクステカンと、治験医師が選択した治療薬を比較した臨床試験です。主要評価項目である客観的奏効率と副次的評価項目である全生存期間において、統計学的に有意に臨床的に意義のある高い改善を示しました。安全性に関しては、新たな懸念は認められませんでした。

 本剤は、厚生労働省よりがん化学療法後に増悪したHER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する治療薬として「先駆け審査指定」を受けています。現在、HER2陽性の胃がんに加え、HER2発現乳がん、非小細胞肺がんおよび大腸がんなどを対象とした臨床試験が実施中です。

 同社は今回の申請にあたり「がん治療における新たな治療の選択肢を提供することで、患者さんに貢献できるものと期待しております」と、述べています。