リムパーザとアバスチン併用療法、HDR陽性進行卵巣がんの維持療法としてFDAが承認

文:がん+編集部

 オラパリブ(製品名:リムパーザ)とベバシズマブ(製品名:アバスチン)併用療法が、相同組換え修復機能不全(HDR)陽性の進行卵巣がんに対する初回治療後の維持療法として米国食品医薬品局(FDA)から承認されました。

リムパーザとアバスチン併用療法、病勢進行または死亡リスクを67%低下

 アストラゼネカは5月11日、オラパリブとベバシズマブ併用療法が、FDAの承認を取得したことを発表しました。治療対象となるのは、初回治療で白金製剤ベースの化学療法とベバシズマブ併用療法に対して完全または部分奏効を示し、病的変異または病的変異が疑われるBRCA遺伝子変異陽性、および/またはゲノム不安定性のいずれかにより定義されるHDR陽性の進行性上皮性卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がんの成人患者さんです。今回の承認は、第3相PAOLA-1試験のバイオマーカーによるサブグループ解析の結果に基づくものです。

 PAOLA-1試験は、ステージ3~4と新たに診断された高異型度漿液性または類内膜卵巣がん、卵管がんまたは腹膜がんと診断された患者さんを対象とした臨床試験です。白金製剤をベースとした化学療法とベバシズマブ併用療法による初回治療後の維持療法として、オラパリブとベバシズマブの併用療法と、標準治療のベバシズマブ単剤を比較し、有効性と安全性で評価しました。本試験に登録されたHDR陽性のサブグループ解析の結果、オラパリブとベバシズマブ併用療法のグループでは、病勢進行または死亡リスクが67%低下しました。

 進行卵巣がんの患者さんの2人に1人でHDR陽性が認められます。今回の承認条件として、FDAが承認したコンパニオン診断検査が必要です。

 Centre Léon Bérardの腫瘍内科医でGINECOグループの会長であり、PAOLA-1試験の治験責任者のIsabelle Ray-Coquard医師は次のように述べています。

 「卵巣がんは重篤な疾患です。PAOLA-1試験において示されたHRD陽性患者さんに対するベネフィットの大きさは、非常に印象的でした。リムパーザとベバシズマブの併用療法は、HRD陽性の進行卵巣がん患者さんに対する新たな標準治療となり得ると考えており、臨床現場で使用されていくことを期待しています」