イミフィンジ、進展型小細胞肺がんの一次治療薬として持続的な全生存期間の延長を示す

文:がん+編集部

 進展型小細胞肺がんの一次治療薬として、デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)を評価した第3相臨床試験で、持続的な全生存期間の延長が認められました。

2年以上の追跡調査解析で、イミフィンジと化学療法併用療法は、化学療法と比較して25%の死亡リスク低下を維持

 アストラゼネカは5月29日、進展型小細胞肺がんの一次治療として、デュルバルマブと化学療法を評価したCASPIAN試験で、持続的かつ臨床的に意義のある全生存期間の延長を示したことを発表しました。

 CASPIAN試験は、進展型小細胞肺がん患者さん805人を対象に、一次治療としてデュルバルマブと化学療法(エトポシドおよびカルボプラチンまたはシスプラチン)併用療法、または同併用療法にトレメリムマブを追加した併用療法と、化学療法を比較した臨床試験です。デュルバルマブを投与している2つのグループでは、化学療法を最長4サイクルまで実施、化学療法を行っていたグループでは最長6サイクルまでの実施と予防的頭蓋内照射が認められていました。

 同試験の主要評価項目である全生存期間の延長を2019年6月に達成。死亡リスクを27%低下した結果に基づき、2020年3月にFDAから承認されました。2年以上の追跡期間(中央値)を経た最新の解析結果でも、デュルバルマブと化学療法の併用療法は持続的な有効性が示され、化学療法と比較して死亡リスク25%低下が維持されていました。

 24か月時点での増悪が認められず生存していた患者さんの割合は、化学療法2.9%に対し、デュルバルマブと化学療法併用11%。また、客観的奏効率は化学療法58%に対し、デュルバルマブと化学療法併用68%でした。24か月時点まで奏効が持続していた患者さんの割合は、化学療法3.9%に対し、デュルバルマブと化学療法併用13.5%でした。

 トレメリムマブを追加併用したもう1つのグループでは、全生存期間の延長が示されましたが、化学療法と比較して統計学的有意な延長は認められませんでした。

 Hospital Universitario Doce de Octubre(スペイン)の腫瘍内科部長であり、CASPIAN試験の国際治験調整医師であるLuis Paz-Ares医学博士は、次のように述べています。

 「今回発表された最新結果では、24か月後の時点で22%の患者さんが生存しているという驚くべき結果が示され、イミフィンジと化学療法の併用療法の持続的なベネフィットが裏付けられました。これは、治療アウトカムの改善がこれまでの課題であり、患者さんの5年生存率が極めて低い進展型小細胞肺がんにおける有効な一次治療となります」