タグリッソ、早期EGFR陽性非小細胞肺がんの術後補助療法により中枢神経での再発リスクを82%低減

文:がん+編集部

 オシメルチニブ(製品名:タグリッソ)を早期EGFR陽性非小細胞肺がんに対する術後補助療法として評価した臨床試験の結果、中枢神経の再発リスクが低下しました。

再発・死亡リスクがプラセボ46%に対し、タグリッソ11%

 英アストラゼネカは9月19日、ステージ1B、2、3A期のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんを対象としたADAURA試験の結果を発表しました。

 ADAURA試験は、腫瘍の完全切除および術後補助療法として(術後補助化学療法を伴う症例を含む)682人の患者さんに対し、術後補助療法としてオシメルチニブを評価した第3相試験です。オシメルチニブ80mgを1日1回経口投与し、3年間または再発まで治療が継続されました。主要評価項目は、ステージ2~3A期の患者さんに対する無病生存期間、副次的評価項目は全患者さんの無病生存期間でした。

 事前に規定していた探索的解析の結果、ステージ2~3A期でオシメルチニブが投与された患者さんは、プラセボに対し無病生存期間を有意に延長し、再発または死亡リスクを83%低減しました。

 また、オシメルチニブの再発または死亡リスクは11%、プラセボは46%。再発した患者さんのうち遠隔臓器に再発が認められた割合は、オシメルチニブ38%、プラセボ61%でした。中枢神経系の再発または死亡リスクは中央値が未達ながら、オシメルチニブはプラセボに対し82%低減しました。

 国立がん研究センター東病院の呼吸器外科長であり、第3相ADAURA試験の治験責任医師である坪井正博医学博士は次のように述べています。

 「早期EGFR遺伝子変異陽性肺がんの治療は、術後補助化学療法後も依然として再発率が高いため、手術をもって完結するという概念を改める時が来ました。今回のこれらの新たなデータは、タグリッソの顕著な無病生存期間の延長とともに特に脳での再発率の低下を示し、本剤が患者さんの無病生存期間を延長することを明らかにしました」