「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、腎細胞がんの一次治療として無増悪生存期間と全生存期間を改善

文:がん+編集部

 進行性腎細胞がんの一次治療として「レンバチニブ(製品名:レンビマ)+ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)」併用療法を評価した第3相臨床試験で、スニチニブ(製品名:スーテント)に対し無増悪生存期間と全生存期間の有意な改善を示しました。

「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、スーテントと比べ病勢進行または死亡リスクを61%低下

 エーザイと米メルク社は2月15日、第3相CLEAR試験(307/KEYNOTE-581試験)の最新の成績を、バーチャル開催の米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム2021の口頭発表セッションで初めて発表するとともに、the New England Journal of Medicine誌に掲載されたことを発表しました。

 CLEAR試験は、進行性腎細胞がんの一次治療として、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法または「レンバチニブ+エベロリムス(製品名:アフィニトール)」併用療法を、スニチニブと比較した第3相臨床試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、主な副次的評価項目は全生存期間でした。

 試験の結果、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法はスニチニブと比べ、病勢進行または死亡リスクを61%、死亡リスクを34%低下しました。また、奏効率も統計学的有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。

 本試験で評価されたもう一つの「レンバチニブ+エベロリムス」併用療法は、スニチニブと比べ、病勢進行または死亡リスクを35%低下しましたが、全生存期間の改善は示しませんでした。

 Memorial Sloan Kettering Cancer Center, Genitourinary Oncology ServiceのKidney Cancer Section HeadであるメディカルオンコロジストRobert Motzer博士は、次のように述べています。

 「腎細胞がんと診断される患者様は過去50年間で2倍を上回る数となり、約3分の1の患者様は、診断された時点で進行性のステージである現状を考えると、進行性腎細胞がんの患者様の予後の改善に向けた取り組みは非常に重要です。「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法は、約2年のPFS(中央値)を示すとともに、10人のうち7人の患者様が奏効を示しました。本併用療法では、スニチニブに対して、死亡のリスクを34%減少させ、有意な全生存期間の改善を示しました。これらの試験成績は、本併用療法が進行性腎細胞がんの実臨床の現状を改善する可能性を示しています。

主な解析結果は、以下の通りです。

レンバチニブ+ペムブロリズマブレンバチニブ+エベロリムススニチニブ
無増悪生存期間23.9か月14.7か月9.2か月
全生存期間未達※未達※未達※
奏効率71.0%53,5%36.1%
完全奏効率36.1%9.8%4.2%
部分奏効率54.9%47.3%31.9%
奏効期間25.8か月16.6か月14.6か月

※フォローアップ期間中央値は27か月