「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、進行性腎細胞がん・子宮内膜がん対象でFDAが優先審査に指定

文:がん+編集部

 「レンバチニブ(製品名:レンビマ)+ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)」併用療法について、進行性の腎細胞がんと進行性の子宮内膜がんに対する申請を米国食品医薬品局(FDA)が優先審査に指定しました。

「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、進行性腎細胞がん・子宮内膜がんに対する臨床試験で病勢進行または死亡リスクを低下

 エーザイと米メルク社は5月6日、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法について、進行性腎細胞がんと進行性子宮内膜がんにかかわる2つの申請がFDAに受理され、優先審査に指定されたことを発表しました。今回の申請は、307/KEYNOTE-581試験と309/KEYNOTE-775試験の結果に基づくものです。

 307/KEYNOTE-581試験は、進行性腎細胞がん患者さん1,069人を対象に、一次治療として「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法または「レンバチニブ+エベロリムス(製品名:アフィニトール)」併用療法をスニチニブ(製品名:スーテント)と比較した第3相臨床試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、主な副次的評価項目は全生存期間、奏効率、安全性などでした。試験の結果、無増悪生存期間(中央値)は、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法23.9か月、スニチニブ9.2か月で、病勢進行または死亡リスクを61%低下しました。

 309/KEYNOTE-775試験は、術前および術後の補助療法を含むいずれかの治療期で、少なくとも1レジメンのプラチナ製剤による前治療歴のある進行性子宮内膜がん患者さん827人を対象に、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法と化学療法(ドキソルビシンまたはパクリタキセル)を比較した第3相臨床試験です。主要評価項目は無増悪生存期間と全生存期間、副次的評価項目は奏効率、奏効期間などでした。試験の結果、無増悪生存期間(中央値)は、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法7.2か月、化学療法3.8か月で、病勢進行または死亡リスクを44%低下しました。もう1つの主要評価項目の全生存期間(中央値)は、それぞれ18.3か月と11.4か月で、死亡リスクが38%低下しました。

 米メルク社の研究開発本部 オンコロジークリニカルリサーチのバイスプレジデントであるGregory Lubiniecki博士は、次のように述べています。

 「進行性腎細胞がんと進行性子宮内膜がんは急速に進行するがんであり、患者さんは、予後を改善する新たな治療オプションを緊急に必要としています。FDAがこれらのがんにおける深刻なアンメット・ニーズと「キイトルーダ」と「レンビマ」の併用療法のポテンシャルを認識し、両申請を優先審査に指定したことに感謝します」

 また、 エーザイの執行役オンコロジービジネスグループ チーフメディスンクリエーションオフィサー兼チーフディスカバリーオフィサーである大和隆志博士は、次のように述べています。

 「CLEAR試験(307/KEYNOTE-581試験)と309/KEYNOTE-775試験で確認された良好な成績を受けて、FDAが進行性腎細胞がんおよび進行性子宮内膜がんの両適応における「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法の申請を優先審査に指定したことを嬉しく思います。多くの患者様が、新規の有効な治療法を切望しており、この想いが本併用療法の開発をさらに進捗させるための我々のコミットメントを後押ししています。本マイルストンは、患者様への貢献をめざす私たちの揺るぎない決意をより一層強くするものです」

 進行性腎細胞がんにかかわる申請の審査終了目標は、レンバチニブが2021年8月25日、ペムブロリズマブが8月26日、進行性子宮内膜がんにかかわる申請については2021年9月3日に設定されました。