「オプジーボ+ヤーボイ」併用療法、PD-L1発現率1%以上の非小細胞肺がんに対し持続的な長期生存を示す

文:がん+編集部

 「ニボルマブ(製品名:オプジーボ)+イピリムマブ(製品名:ヤーボイ)」併用療法を、PD-L1発現率1%以上の非小細胞肺がん患者さんが対象の臨床試験で有効性を検討したところ、持続的な長期生存が認められました。

「オプジーボ+ヤーボイ」併用療法、PD-L1発現率1%未満の患者さんの4年生存率は、化学療法と比べ2倍以上

 ブリストル マイヤーズ スクイブ社は5月19日、進行非小細胞肺がんの一次治療として、ニボルマブを含む治療と化学療法を比較した、CheckMate-227試験の最短4年以上の解析結果を発表しました。

 CheckMate-227試験は、非扁平上皮がんおよび扁平上皮がんの組織型にかかわらず進行非小細胞肺がんの一次治療として、ニボルマブ単剤療法、「ニボルマブ+イピリムマブ」、「ニボルマブ+化学療法」と化学療法を比較した複数のパートで構成された第3相試験です。

 パート1では、PD-L1の発現率が1%以上の患者さんを対象に、「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法またはニボルマブ単剤を化学療法と比較し、2つの主要評価項目が設定されました。1つは、PD-L1発現率が1%以上の患者さんの全生存期間(パート1aの患者さん)。もう1つは、PD-L1の発現にかかわらず、腫瘍遺伝子変異量※が10mut/mb以上の患者さんを対象とした無増悪生存期間でした。

 解析の結果、PD-L1発現率が1%以上の患者さん4年生存率は、「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法29%、化学療法18%で、死亡リスクを24%低下しました。PD-L1発現率が1%未満の患者さんの4年生存率は、「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法24%、化学療法10%で、死亡リスクを36%低下しました。

 安全性に関しては、これまでに報告されたデータと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 そのほかの解析結果は、以下の通りです。

PD-L1高発現(50%以上)患者さんの生存率
「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法:37%
オプジーボ単剤:26%

PD-L1発現率が1%以上の患者さんの奏効率(4年時点)
「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法:34%
化学療法:7%

PD-L1発現率が1%未満の患者さんの奏効率
「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法:31%
化学療法:0%

 ドセ・デ・オクトゥブレ大学病院の内科腫瘍部門長であるLuis G. Paz-Ares医学博士は、次のように述べています。

 「私たち臨床医が肺がん治療において目指すのは、患者さんの生存期間の延長です。肺がんは今も、がんによる死亡の主な原因となっています。CheckMate-227試験の4年間の追跡調査では、ニボルマブとイピリムマブの併用療法が、引き続き持続的な全生存期間の延長と良好な奏効期間を示しました。これらのデータは、進行非小細胞肺がんの治療における私たちの進展の象徴であり、ファーストライン治療の選択肢として、この免疫療法薬の2剤併用療法の重要性を裏付けています」

※腫瘍遺伝子変異量:がん細胞のゲノムに生じた遺伝子変異のおおよその量で、がん免疫療法に対する感受性の予測に役立つ可能性があると考えられています。