「レラトリマブ+オプジーボ」、切除不能または転移性の悪性黒色腫の治療薬として、FDAが優先審査の申請を受理

2021/10/21

文:がん+編集部

 「レラトリマブ+ニボルマブ(製品名:オプジーボ)」併用療法が、切除不能または転移性の悪性黒色腫の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)に優先審査の申請を受理されました。

「レラトリマブ+ニボルマブ」、ニボルマブと比較して、統計学的有意に無増悪生存期間を改善

 ブリストル マイヤーズ スクイブ社は9月20日、切除不能または転移性悪性黒色腫の治療薬として、抗LAG-3抗体である「レラトリマブ+ニボルマブ」の固定用量配合剤を生物学的製剤承認申請し、優先審査の対象としてFDAが受理したことを発表しました。今回の申請受理は、RELATIVITY-047試験の結果に基づくものです。

 RELATIVITY-047試験は、未治療の切除不能または転移性悪性黒色腫患者さん714人を対象に、「レラトリマブ+ニボルマブ」の固定用量配合剤をニボルマブ単剤と比較した第2/3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次評価項目は全生存期間、奏効率でした。

 試験の結果、「レラトリマブ+ニボルマブ」の固定用量配合剤はニボルマブ単独と比較して、統計学的有意にかつ臨床的に意義のある無増悪生存期間の改善を示しました。副次評価項目である全生存期間と奏効率の追跡調査は進行中です。

 同社の腫瘍領域、シニアバイスプレジデント兼担当開発責任者であるJonathan Cheng氏は、次のように述べています。

 「免疫チェックポイント阻害薬の登場以来、悪性黒色腫の治療は大きく進展してきましたが、今日でも、新たな2剤併用による免疫療法のアプローチからベネフィットを得られる可能性のある患者さんがいらっしゃいます。私たちは、RELATIVITY-047試験の結果に基づき、レラトリマブとニボルマブの固定用量配合剤での併用療法に、切除不能または転移性悪性黒色腫患者さんの予後を改善する可能性があると信じています。治療を必要とする患者さんのために、初めての抗LAG-3抗体で、ブリストル マイヤーズ スクイブの3つ目のチェックポイント阻害薬であるレラトリマブをお届けできる可能性に期待しています」