テセントリク、早期非小細胞肺がんに対するIMpower010試験の良好なデータをESMOで発表

文:がん+編集部

 ステージ1B~3Aの非小細胞肺がんを対象としたIMpower010試験ので示された、アテゾリズマブ(製品名:テセントリク)の有用性を支持する新規データを欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で発表されました。

テセントリク、支持療法と比較して再発または死亡リスクを34%低下

 ロシュ社は9月20日、アテゾリズマブを評価したIMpower010試験の新規データをESMOプレジデンシャル・シンポジウムで発表しました。

 IMpower010試験は、ステージ1B~3Aの非小細胞肺がんで、手術後に最大4サイクルのシスプラチンを含む補助化学療法を受けた患者さん1,005人を対象に、アテゾリズマブと支持療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は、ステージ2~3AのPD-L1陽性患者さんと同ステージの全患者さん、ステージ1B~3AのITT集団に対する無病生存期間でした。主な副次的評価項目は、ステージ1B~3AのITT集団に対する全生存期間などでした。

 ESMO Virtual Congress 2021で発表された新規データでは、アテゾリズマブによる治療を受けたステージ2~3Aの患者さんの無病生存期間は、支持療法と比較して改善していることが示されました。特にPD-L1陽性患者さんでは、再発までの期間を改善し再発部位での明確な違いがないことが示され、再発または死亡リスクを34%低下させました。

 ステージ2~3A のPD-L1発現別のサブグループ解析では、PD-L1が50%以上発現している患者さんは、1~49%の患者さんと比較して、アテゾリズマブの有用性が高い可能性が示唆されましたが、1~49%の患者さんでは確固たる結論は出せませんでした。

 安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一致しており、新たな安全性シグナルは確認されませんでした。

※ITT(intention to treat)集団:臨床試験中に、治療から脱落した患者さんも含めた集団。