バレメトスタット、成人T細胞白血病・リンパ腫が対象の希少疾病用医薬品に指定

2022/01/21

文:がん+編集部

 再発または難治性の成人T細胞白血病・リンパ腫を対象に、バレメトスタット(DS-3201)を評価した国内試験の最新データが米国血液学会(ASH2021)で発表されました。また、希少疾病用医薬品に指定されました。

主要評価項目の奏効率48%、そのうち完全寛解20%、部分寛解28%

 第一三共は2021年12月13日、再発または難治性の成人T細胞白血病・リンパ腫を対象に、バレメトスタットの有効性と安全性を評価した国内第2相試験の最新データをASH2021で報告したことを発表しました。

 今回報告された臨床試験は、再発または難治性の成人T細胞白血病・リンパ腫患者さん25人が対象でした。有効性評価では、主要評価項目の奏効率が48%で、そのうち完全寛解が20%、部分寛解が28%でした。また、病勢安定は40%でした。

 安全性に関しては、新たな懸念は認められず、グレード3以上の有害事象は60%で認められました。

 バレメトスタットは、今回の臨床試験の結果に基づき、再発または難治性の成人T細胞白血病・リンパ腫治療を対象として厚生労働省から「希少疾病用医薬品」に指定されました。

 また、再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫の治療を対象として、厚生労働省から「先駆け審査指定制度」の対象品目に、末梢性T細胞リンパ腫の治療を対象として米国食品医薬品局から「希少疾病用医薬品」に指定されています。