リムパーザ、BRCA陽性かつHER2陰性の再発高リスク乳がんに対する術後薬物療法として国内承認

2022/09/20

文:がん+編集部

 BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がんに対する術後薬物療法として、オラパリブ(製品名:リムパーザ)が国内承認されました。

リムパーザ、プラセボと比較して浸潤性乳がんの再発、二次がん、または死亡リスクを42%低下

 アストラゼネカは8月25日、オラパリブが、「BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がんにおける術後薬物療法」の適応症として、厚生労働省より承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、OlympiA試験の結果に基づくものです。

 OlympiA試験は、生殖細胞系列BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の高リスク早期乳がんで、根治的な局所治療および術前または術後補助化学療法を完了した患者さんを対象に、術後薬物療法としてオラパリブとプラセボを比較した第3相試験です。主要評価項目は無浸潤疾患生存期間、副次評価項目は遠隔無病生存期間、全生存期間などでした。

 解析の結果、オラパリブはプラセボと比較して浸潤性疾患のない生存期間の統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長を示し、浸潤性乳がんの再発、二次がん、または死亡リスクを42%低下させました。

 また、2回目の全生存期間中間解析では、プラセボと比較して全生存期間の統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長を示し、死亡リスクを32%低下させました。

 オラパリブの安全性に関しては、これまでに認められている安全性および忍容性プロファイルと一貫していました。

 同社の執行役員 研究開発本部長の大津智子氏は、次のように述べています。

 「BRCA遺伝子変異を有するHER2陰性の早期乳がん患者さんは再発リスクが高く、BRCA遺伝子変異のある患者さんは変異のない患者さんよりも若年で発症することが多くなります。リムパーザは再発リスクの高い早期乳がんの術後薬物療法として承認された初めてのPARP阻害剤であり、今回の承認でこのような疾患に対して新しい選択肢を提供できることを大変嬉しく思います」